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ブズコバがSNSのコメント制限措置を取ったが追いつかず(資料写真・AP/アフロ)
ブズコバがSNSのコメント制限措置を取ったが追いつかず(資料写真・AP/アフロ)

「スポーツを汚す人間は直ぐに排除されるべき」“ボールガール事件”余波で誹謗中傷コメント殺到のブズコバがSNSでコメント制限措置を取るも追いつかない異常事態

  テニスの全仏オープン女子ダブルスで加藤未唯(28、ザイマックス)組の失格を審判に訴えた“ボールガール事件”で、世界中から非難を浴びたマリエ・ブズコバ(25、チェコ)が1日(日本時間2日)に自身のSNSを更新。母国チェコで前日に開幕したプラハ・オープンへ前年覇者として臨みながら、初戦で敗退した心境と応援に対する感謝の思いを投稿した。しかし、また非難コメントが殺到。ブズコバはコメント削除の措置に出たが、その制限も追いつかない異常事態になっている。

 「史上最弱の女性プロテニス選手が負けたことを祝福したい」

 

 誹謗中傷とも受け取れるコメントを制限、削除する措置をしてもとてもじゃないが追いつかない。ブズコバが、SNSを更新し、そこにまたしても非難コメントが集中するという異常現象が再燃した。
 ブズコバは母国チェコで7月31日に開幕したプラハ・オープンの女子シングルスにディフェンディング・チャンピオンとして出場。女子シングルスでベスト16、サラ・ソリベストルモ(26、スペイン)と組んだ同ダブルスでは四大大会で最高位となるベスト4へ進出したウィンブルドン選手権後の休養をへて、26日に開幕する全米オープンへ向けた再スタートの戦いを切った。
 しかし、結果は、まさかの初戦敗退だった。
 最新の世界ランキングで39位のブズコバは、大会の第1シードとして、同122位と“格下”のジャクリーン・クリスティアン(25、ルーマニア)と対戦したが、立ち上がりからミスが目立ち、リズムもつかめないまま4-6、6-4、4-6と3時間近い熱戦の末に敗れ去った。
 同じ1998年生まれで、ジュニア時代から旧知の仲だったクリスティアンに4戦目で初めて敗れてから数時間後。ブズコバは、自身のツイッター(@MarieBouzkova)とインスタグラム(@maryybou)を更新。プレー中の写真とともに心境を投稿した。
「今年の旅は残念ながら早々に終わってしまったけど、本当に楽しかった。最高のサポート。いまから来年の大会が楽しみです。ホームでプレーするのは最高の経験だとあらためて実感できました。応援ありがとうございました」
 しかし、ソリベストルモとのペアで臨んだ6月の全仏オープン女子ダブルス3回戦で、審判へ激しく抗議した末に、加藤とアルディラ・スーチャディ(28、インドネシア)組を失格に追い込んだ“ボールガール事件”の余波はまだ尾を引いている。コート上では、多くの母国のファンがブズコバに熱い声援を送り、1回戦敗退となったものの、その健闘を温かく称えたが、チェコ以外のテニス関係者やファンからは、更新したツイッターには、非難コメントが相次いでリツイートされた。なかには誹謗中傷としか受けとられない“暴走コメント”も散見された。
「史上最弱の女性プロテニス選手が負けたことを祝福したい」
「これが世界でも稀に見る無責任な女性の態度です。スポーツを汚す人間はすぐに排除されるべき」
「みっともない」
「彼女たちを捕まえろ」
「負けたの?嬉しい出来事をありがとう!」
 だが、対照的にインスタグラムには「来年あなたに会うのをいまから楽しみにしています」や、あるいはクリスティアンの調子がよかったとした上で「あなたのプレーも素晴らしかった」など、悪役となってしまったブズコバを後押しするコメントが多数届いた。

 

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