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元WBA&IBF世界Sバンタム級王者ムロジョン・アフマダリエフが鮮烈の左アッパーでWBA挑戦者決定戦にTKO勝利。井上尚弥とタパレス戦の勝者への挑戦権を得た(資料写真・AP/アフロ)
元WBA&IBF世界Sバンタム級王者ムロジョン・アフマダリエフが鮮烈の左アッパーでWBA挑戦者決定戦にTKO勝利。井上尚弥とタパレス戦の勝者への挑戦権を得た(資料写真・AP/アフロ)

「(真の)世界王者はオレ。井上尚弥とタパレスが戦う価値があるのか」衝撃TKO勝利でWBAの指名挑戦権を得た前2団体王者のアフマダリエフが豪語…“第3の刺客”として急浮上

 その失意の8か月間をアフマダリエフは、こう振り返った。
「とても大変だった。チームのメンバーだけが、どれだけ大変だったかをわかってくれていると思う。タパレス戦の試合直後のロッカールームで、みんながオレに『あの試合は負けていない』と話してくれた。『お前は勝者だ、チャンピオンだ』と。彼らはオレをできる限り慰めようとしてくれたが、オレにとって、あの試合は教訓でしかない。オレは相手(タパレス)をみくびり、ボクシングビジネスの状況を甘く見ていた。だから、もう準備不足などしない。何がなんでもチャンスを逃すようなことはしない」
 タパレス戦では決め手に欠き、山場を作ることができなかったが、この日は、腰を据えてパンチを放ち、パワーアップして見えた。
 本来は元2階級制覇王者の亀田和毅(32、TMK)がWBAの指名挑戦権を持っていたが、WBAは、タパレスとの試合内容を精査した上で亀田とアフマダリエフの挑戦者決定戦を指令してきた。亀田は体重調整が厳しく、その先の展望も見えなかったため、フェザー級転級を決意。アフマダリエフの相手は27戦26勝1分の同級2位のゴンサレスとなった。
 アフマダリエフからすれば井上への挑戦権を得るために絶対に負けられない挑戦者決定戦だった。井上も「スーパーバンタム級で戦うべき4人」の一人として、アフマダリエフの名前をあげていた。「回転力が凄い」と、その高い戦闘能力を評価していた。
 井上陣営は、タパレスに勝って4団体を統一した場合、来年5月に東京ドームで、まずはWBCの指名挑戦権を持つ元2階級制覇王者の“悪童”ネリを退治する計画を練っている。その次に控えるのが、このアフマダリエフと、元3階級制覇王者の“問題児”ジョンリエル・カシメロ(34、フィリピン)の2人。カシメロは10月に有明アリーナで元IBF同級王者の小國以載(角海老宝石)と戦い、不甲斐ない負傷判定ドローに終わり井上戦へのアピールに失敗している。両者の試合内容からしてアフマダリエフが“第3の刺客”として一歩リードか。アフマダリエフの戦績は、13戦12勝(9KO)1敗となった。
(文責・RONSPO編集部)

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