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1月28日に有明アリーナで行われる総合格闘委イベント「ONE165」に参戦する青木真也
1月28日に有明アリーナで行われる総合格闘委イベント「ONE165」に参戦する青木真也

1.28ONE有明大会は“異端の格闘家”青木真也の“引退”マッチとなるのか…今年4月で切れる専属契約…その先は?

 格闘技イベントの「ONE165」が1月28日に有明アリーナで開催される。メインはロッタン・ジットムアンノン(26、タイ)のケガでカード変更となった武尊(32)とONEフライ級キックボクシング王者スーパーレック・キアトモー9(28、タイ)のタイトル戦だが、注目は元ONEライト級MMA世界王者の青木真也(40)対セージ・ノースカット(27、米国)のライト級5分3ラウンドのMMAマッチ。昨年の発表会見で青木は「これが最後」と口にしている。これが“異端の格闘家”のラストマッチとなるのか。なお試合はABEMAがPPVで独占生配信する。

 「他団体に出る意味あります?」

 

 青木の発言は波紋を呼んだ。
 昨年のカード発表の記者会見。 
「もう世界トップ、最高峰の舞台で最高の相手とやるのは最後。やりきりたい」
 引退ともONEラストマッチともとれる意味深発言をしたのである。
 個別取材の時間をもらえたので青木にズバリ聞く。
――これが引退マッチということですか?
 しゃがれた声で逆にこう質問を返された。
「そう思います?」
――そう受け取ってもおかしくない発言でした。
「思うんですが、今って全部を明らかにしたがるじゃないですか。こっちが考える余白、隙間を与えているのにネットメディアも、お客さんも、“どうなるの?どうなの?教えて!”となっちゃう。(PV数という)数字があるからメディアも明らかにしなきゃいけないんだろうけど、騙されときゃいいと思うんですよね。考えさせてあげるのも仕事。“では、皆さん、どう受け取りますか?”ということですね」
 青木は、また謎かけをしてきた。
 会見で青木は「小説、ドラマ、映画を見るような感覚で見てもらいたい」という説明も付け加えていた。元UFC戦士であるノースカットとの勝負論に加えて、格闘技ファンに「青木は本当に辞めるのか、辞めないよな?」と議論になるような問いかけをしたのである。武道に“残心”というものがあるが、斬り倒す前から、そこに“謎”を置いておいた。
「どっちが勝ったか、負けたかの刺激になれて我慢できなくなっている。もっと長いスパンで見てよかったなと思うものを作りたい。ボールは投げた。謎かけはやった。あとは好きに考えて下さいと」
 2023年はグラップリングマッチはあったがMMAマッチは1試合も組まれなかった。ONEも複数年契約で青木を縛っているのだから使わなければ損である。
 なぜONEは空白の時間を作ったのか?
「(ファイトマネーが)高いから使い辛いんでしょう。我々は野球のような年俸じゃない。1試合ごと。でも契約では縛られている」
 青木の答えはわかりやすかったが、ONEが契約で縛るだけで使わないのであれば、RIZINなどの他団体に出れないものか。そこには契約上の特例がないものなのか。そんなシンプルな疑問も浮かんだ。
 すると青木にまた逆質問された。
「出る意味あります?」
ーー飼い殺しにされるよりも契約上許されるのであれば意味はあるんじゃないですか?
 すると青木はニヤっと笑った。
「雑に使われたくないんです。他団体に雑な条件に下げられてまで出る気はない。あくまでも(格闘技の試合は)仕事なので」
――もしONEと同等の条件のオファーなら?
「意味があれば出る。でもONEはそれをされたくないから契約期間で縛るんですよね」
 実は、この4月で青木がONEと結んでいた複数年契約が切れる。
 そのタイミングと青木の「これが最後」との発言が微妙にリンクして映る。話をしているうちに青木の真意がぼんやりと見えてきた。これがONEでのラストマッチになる可能性はあるが、青木真也のラストマッチではない。彼には不本意かもしれないが、答えを聞きたがるのが、メディアの使命でもあり、興味でもある。もう一度、訊ねた。
――引退はないですね。
「試合をしなくなることが引退なら、自分を表現することをやめることはないので、引退はないです」

 

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