「あの日本人(天心)はとてつもなく強い。俺の現役時代にいたなら叩きのめしたかった」那須川天心に肋骨を折られたエストラーダが引退を否定…メキシコ“伝説”チャベス氏は天心を絶賛
一方で現地放送局の「Box Aztexa」でこの試合を解説したチャベス氏が天心を絶賛していたことも明らかになった。前出の「izquierdazo」が実況中のコメントを紹介したもの。
元3階級制覇王者のチャベス氏は、1990年代の大スターでデビュー以来90戦無敗の記録を持ち、13万人の観客を集めたこともあるメキシコのレジェンドだ。
同メディアによると「チャベスは遠慮なく分析を展開した」という。
序盤は「天心が明らかに体格で上回っていたこととエストラーダのパワー不足」を指摘していた。
「ガジョにはパワーもタイミングも見えない。パンチが全く効いていないように見える。「日本人はそこまで大した選手には見えない。ただ、ガジョよりかなり体が大きいだけだ。特別な存在ではないが、残念なことに体格がかなり大きい」
天心はナチュラルなバンタム級。一方のエストラーダは、3階級目の挑戦で、これがバンタム級でまだ2試合目。体格差は歴然だった。
ただチャベス氏は、この段階では、まだ天心を評価していなかった。4ラウンド終了時の公開採点は2人が38-38のドロー。一人が39-37で天心だった。
だが、天心は5ラウンドから威力十分の左ストレート、左右のボディで主導権を握り、6ラウンドには偶然のバッティングでエストラーダが“ダウン”するシーンも。7ラウンドには右アッパーがヒット。終了間際にはオーバーハンドの左でエストラーダをあとずさりさせ、右ボディを左脇腹にめりこませた。 8ラウンド終了時の公開採点は「79-73」「77―75」「78-74」で3者共に天心を支持した。
ノーモーションの右や小さなコンビネーションを繰り出していたエストラーダだがもう反撃する力は残っていなかった。
「どうしてあんなにパンチをもらうんだ、ガジョは。前回(ジェシー・ロドリゲス戦)もああやって倒された。悲しいよ。ガジョに勝ち目が見えない。今見ているのは明らかに衰えたガジョだ。パワーも感じないし、あの日本人はとてつもなく強い。俺の現役時代にあの日本人がいたなら徹底的に叩きのめしてやりたかった」
チャベス氏の「たいしたことない」の天心評が「とてつもなく強い」に変化していた。
そして10ラウンド開始時にエストラーダがイスから立たず、TKOが宣告された時に「神に感謝だ。試合が止められた」と、チャベス氏はつぶやいたという。それ以上続行していれば、天心にキャンバスに沈められる惨劇が待っていたことがわかっていたのだ。
メキシコのレジェンドに称賛された天心は5月2日に東京ドームで行われるWBC世界同級王者の井上拓真(大橋)と元4階級制覇王者の井岡一翔(志成)の勝者に9月に挑戦する方向。引退を否定したエストラーダは15日まで日本に滞在予定となっている。

