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フランス代表が元スペイン首相から「代表にフランス人がいない」と差別的発言を受ける(写真・ロイター/アフロ)
フランス代表が元スペイン首相から「代表にフランス人がいない」と差別的発言を受ける(写真・ロイター/アフロ)

「嫌悪感を抱かせる差別発言だ!」準決勝を前に元スペイン首相の「(代表に)フランス人選手は一人もいない」発言に批判殺到…駐スペイン仏大使館は「26人中23人はフランス生まれだ」と声明

 またこの発言はフランスだけでなく、スペインにも衝撃を与えた。
 ペドロ・サンチェス首相がXで「外国人排斥(ゼノフォビア)的な発言」と強く非難した。
「今なお、姓や出生地、あるいは肌の色によって、その国への帰属を判断する人たちがいる。一方で、国への愛情と、その国に貢献しようとする意思によって帰属を測る人たちもいる。スペインは、この国を愛し、この国を支える人々のものだ。外国人排斥的な発言によって祖国に恥をかかせる者たちのものではない。フランスよ、ワールドカップ2026準決勝で会おう。勝つべき者が勝ち、人種差別が敗れることを願う」
 またフランス戦を前にしたスペイン代表の選手達も声をあげた。
 スペインDAZNの取材を受けたFWのボルハ・イグレシアスは、「ラホイ氏に悪 意はなかったのかもしれません」とした上で、こう苦言を呈した。
「こうした種類の発言には、もっと注意を払うべきです。現代では人生も社会も多文化社会です。それぞれが違う存在であり、それこそが私たちの豊かさです」
バルセロナでプレーしているDFパウ・クバルシもカタルーニャのラジオ局RAC1でこう語った。
「この件について詳しくは知りません。しかし、フランス代表でプレーしているなら、肌の色に関係なく、彼らはフランス人です。結局のところ、肌の色も含め、すべての人に寛容であるべきです。私たちは皆、尊重されるに値するのですから」
 フランス代表を巡っては、エースのキリアン・エムバペがパラグアイの上院議員のセレステ・アマリージャ氏から「野蛮人」「チンパンジー」などの人種差別用語を使って攻撃され、エムバペが「あなたは卑劣でその職に就く資格のない女性だ」「私はこのような人間が世界中で憎悪や人種差別を広める自由を持つことを決して許さない」などと反撃するなど大問題に発展していた。
 ただ前出の「ユーロスポーツ」によると、この「フランス代表にフランス人がいない」の問題は、1998年の地元開催のW杯でフランスが優勝して以来、続いてきた議論だという。
 1998年のチームは、現在の監督を務めるデシャンが主将が務め、ジネディーヌ・ジダン、 リリアン・テュラム、 マルセル・デサイー、パトリック・ヴィエラらのスター軍団が引っ張ったが、 「このチームは、旧フランス植民地にルーツを持つ移民の子や孫たちを多く含み、多様性を象徴する『ブラック・ブラン・ブール(黒・白・アラブ)』のフランスとして称賛され、統合の成功例とみなされた」という。
 だが、批判の声もあり、極右指導者として知られる国民戦線(現・国民連合)創設者のジャン=マリー・ルペン氏は、当時、「あのチームはフランスを代表していない。外国から選手を連れてきて、フランス代表と呼ぶのは不自然だ。有色人種ばかりのフランス代表だ」と繰り返し攻撃した。
 同メディアは「当時、人種差別的と批判されたこうした言説は、移民や国民的アイデンティティを巡るフランス政治の議論の中で、たびたび姿を現してきた。ラホイ氏の発言も、約30年後に同じ議論を繰り返している」と説明した。
 ピッチ外の問題で、さらに注目を集めることになったフランス対スペインの準決勝は、日本時間明日15日の午前4時にキックオフだ。

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