「ドラフトのルール上OKでも織田翔希を強行指名すべきではない」球団大御所はメジャー挑戦表明の157㎞右腕の決断に理解と危機感…「もう1にアメリカ、2に日本だよ」
12月1日までにメジャーリーグ機構と選手会の労使交渉がまとまらなければ、本来なら年明けの1月15日からスタートする国際FAの交渉も凍結される可能性が高い。また機構側は国際ドラフトの導入を提言しておりそれが実行されることになれば今オフにメジャー挑戦を狙う米国以外の選手の扱いは不透明だ。国際ドラフトの開催は来年9月までズレ込む可能性がある。
織田が口にしたようにマイナー契約であれば、労使交渉の影響は受けないし、もし今オフの交渉が思うように進まなければスタンフォード大に進んだ佐々木のパターンで米大学へ進学してから2029年6月のメジャーリーグドラフトを待つ道もある。そこまで会見で織田が踏み込んで発言したのは、広岡氏が指摘するようにメジャー挑戦への固い意思を示している。
だが一方で広岡氏はこう警鐘も鳴らした。
「阪神の佐藤もアメリカにいくことになった。来年には森下もいくだろう。村上、岡本がいなくなり、4番を打てるスラッガーや剛球投手が日本のプロ野球からどんどんいなくなっている。メジャーに夢はあるが、日本の高校、中学の野球人口が減っている原因のひとつは、目の前にあるプロ野球がまるでメジャーの踏み台のようになっているからだ。この傾向はなんとかしなくちゃいかん。何かルールのようなものを定めないと、今後も織田のようにアマチュアから直接メジャーへいく選手が出てくる。放っておいたら日本のプロ野球がさらに空洞化するぞ」
織田のメジャー挑戦を「日本の球団が強行指名で阻止するな!」と主張する一方で、広岡氏は、なんらかの歯止めをきかせるルールが必要だとも説く。矛盾しているようだが、球界大御所は、スターの流出を止められない日本の野球界に危機感を抱いているのだ。
横浜高は、投手&遊撃手の池田聖摩に指名の可能性があるため、ドラフト会議後の記者会見を設定しているが、織田の記者会見への出席は未定としている。
果たして織田を強行指名するチームはあるのだろうか。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

