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合同トライアウトでアピールに成功した選手としてヤクルトの元編成部長の松井氏は、楽天の変則左腕の渡辺佑樹(右)と中日の佐藤優(左)の2人をピックアップした
合同トライアウトでアピールに成功した選手としてヤクルトの元編成部長の松井氏は、楽天の変則左腕の渡辺佑樹(右)と中日の佐藤優(左)の2人をピックアップした

トライアウトでアピール成功は誰?…元ヤクルト編成部長のノムさん“右腕”が選んだ2人と巨人の井納、桜井の評価とは?

 実績組として投手で注目を集めたのは巨人の井納翔一(36)、桜井俊貴(29)、広島―楽天の福井優也(34)の3人だろう。
 FAで横浜DeNAから巨人に移籍してたった2年で異例の戦力外となった井納は、一人目の安部友裕(33、広島)にセンター前ヒットを打たれたが、続く真砂勇介(28)、黒瀬健太(25)のソフトバンクコンビを続けてショートゴロ。また「戦力外を受けて、2日間寝込んだ」という桜井は、渡辺勝(29、中日)に不運な内野安打を許し、中神には四球、吉持亮汰(29、楽天)には148キロのストレートを痛打されるも、ファーストの岩見政暉(28、楽天)のファインプレーに助けられた。
「井納と桜井に共通するのは精神面の弱さ。力を発揮できるかどうかは移籍先のチーム次第。ノビノビとやれるチームであれば覚醒できるだろうが評価は分かれると思う。桜井は140キロ台後半がコンスタントに出るが、軸になるボールが定まらず、打ち取るパターンが見えてこない。井納は力が落ちていると感じた」
 また広島時代には9勝6敗の成績を残した福井は、西巻、安部、宮本の3人を綺麗にかたづけ、宮本はフォークで三振に打ち取り、持ち味を見せた。
「まっすぐでファウルも取れたし、フォークで空振りも取れた。いいところを見せられたかな」と本人も手応えを感じとっていた。
 だが、松井氏は「さすがの投球術だが、問題は34歳という年齢。私が編成なら獲得に躊躇するだろう」と厳しい見解。
 実績組では、日ハムをノーテンダーとなり、その後、独立リーグでのプレーを経て今季途中にソフトバンクに加入していた秋吉亮(33)、オリックスの中継ぎ左腕の海田智行(35)も懸命にアピールしたが、松井氏は「やはり力の衰えが顕著」という見方をしている。
 一方の野手はどうだったのか。
 松井氏は「全般的に見て間違いなく声がかかるという選手はいなかった。実績のある広島の安部をどう評価するか。円陣で中心になって声を出すなどリーダーシップを見せていたが、もうひとつプレーから必死さが伝わってこなかったことが、気にはなった。ただ怪我や力の衰えは感じさせなかった。左打ちの内野手が欲しいチームは補強したい選手だろう」と、今季は1試合も1軍での試合機会のなかった広島の安部に注目。ファームでは打率.368の数字を残して、この日は、4打数1安打で、井納からヒットを放っている。

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