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横浜F・マリノスFW水沼宏太の好アシストから試合が動き、自力Vの可能性を復活させた(資料写真:千葉 格/アフロ)
横浜F・マリノスFW水沼宏太の好アシストから試合が動き、自力Vの可能性を復活させた(資料写真:千葉 格/アフロ)

横浜F・マリノスの自力V復活で優勝行方はどうなる?11.5最終節でマリノス●川崎〇でのみ逆転

マリノスの3シーズンぶり5度目の戴冠か。それとも、川崎が5度目の優勝に史上2チーム目の3連覇で花を添えるのか。運命が交錯する最終節の行方はマリノスが握っている。
 自力優勝の可能性を復活させたマリノスは、敵地・ノエビアスタジアム神戸で神戸に勝利すれば、同じく敵地・味の素スタジアムでFC東京戦に臨む川崎の結果に関係なく優勝が決まる。マリノスが引き分け、川崎が勝った場合には両チームが勝ち点66で並ぶが、現時点で得失点差で11ポイントも上回っているマリノスの優位はまず動かない。
 対照的にマリノスが負け、川崎が勝った場合にのみ逆転劇が起こる。今シーズンのマリノスをけん引してきた水沼と喜田は、くしくも同じニュアンスの言葉を口にした。それは「すべては自分たち次第」であり、数週間前は頭をもたげていた悲壮感は完全に消え去っていた。
 浦和戦では相手の2倍強の21本ものシュートを放ち、最後まで攻撃の手を緩めなかった。試合後に行われたホーム最終戦セレモニー。マリノスらしさを取り戻したと胸を張った喜田は「いま、タイトルへの挑戦権を得ました」と心技体が完璧に整ったと報告した。
「いろいろなプレッシャーがかかった試合で、これだけのものを出せたことはみんなの自信になる。自分たちはチャレンジャーなので、最後も結果を恐れる必要はない。マリノスらしいサッカーをするためにいい準備をしていくだけですけど、ただ結果というところは絶対に外せない。まだ何も満足できるものはない。最後を取り切って完結するので」
 中盤戦までは降格圏に低迷するも、9月以降に持ち直した神戸はすでにJ1残留を決めている。ガンバや磐田のように極端に引いて守ってこない戦い方は、浦和と同じくマリノスと噛み合う。リーグ最多の総得点67、最少の総失点34を誇るマリノスへの追い風が吹きつつある。
 だからこそ「自分たち次第」となる。一瞬の隙や判断ミス、カードの類が勝負を左右しかねない状況で、勝負の神は細部に宿る、を合言葉にマリノスは準備を進める。3年ぶりに優勝争いがもつれ込んだ運命の最終節は、11月5日午後2時に9会場で一斉にキックオフを迎える。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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