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日本代表の森保監督は来年3月のアジア予選アウェーでの北朝鮮戦を警戒(写真・アフロ)
日本代表の森保監督は来年3月のアジア予選アウェーでの北朝鮮戦を警戒(写真・アフロ)

なぜ森保監督は“暴挙”を犯した北朝鮮との戦いに“警戒令”を発令したのか…「ラフプレーは我々にコントロールできない」

 日本サッカー協会(JFA)は4日、カナダ代表戦(13日、新潟)とチュニジア代表戦(17日、神戸)に臨む日本代表26人を発表した。MF鎌田大地(27、ラツィオ)とMF堂安律(25、フライブルク)をコンディション不良で外し、MF南野拓実(28、モナコ)を復帰させた森保一監督(55)は、来年3月の北朝鮮代表とのW杯アジア2次予選にも言及。アジア大会での常軌を逸したラフプレーが大問題となった北朝鮮とのアウェイ戦に対して「激しく厳しい試合になる」と気を引き締めた。北朝鮮ではピッチ外でも予測不能な戦いが待っている。

 来年3月のW杯アジア2次予選で北朝鮮と対戦

 北中米の3カ国で共催される次回W杯出場をかけて、11月から始まるアジア2次予選前で最後となるテストマッチに臨む日本代表メンバーが発表された。
 千葉市内で記者会見に臨んだ森保監督が招集したのは26人。常連の鎌田と堂安を外し、昨年のカタールW杯以降は選外が続いた南野を復帰させた指揮官は、鎌田と堂安はコンディション不良と説明。モナコで3ゴール3アシストと結果を残す南野にはこう言及した。
「トップ下をベースにしながら、トップでもウイングでもプレーできる。彼のよさを活かしながらチーム戦術に組み込んでいけると思っている」
 チームは9日から始動し、13日に新潟・デンカビッグスワンスタジアムでカナダと、17日にはノエビアスタジアム神戸でチュニジアと対戦。3月の再出発から8試合続いた国際親善試合から、モードをいよいよ公式戦へ切り替える。
 グループBに入ったアジア2次予選で、日本はまず11月16日にミャンマー代表とマカオ代表の勝者とパナソニックスタジアム吹田で対戦。同21日には敵地でシリア代表戦に臨み、来年1月に中東カタールで開催されるアジアカップで王座奪回を目指す。
 再びアジア2次予選に臨む来年3月には、北朝鮮戦がホーム、アウェイの連戦で組まれている。最新のFIFAランキングで、アジア最上位の19位の日本に対して北朝鮮は116位。しかし、この数字にはコロナ禍を理由に突然国境を閉鎖し、2019年11月を最後に国際Aマッチから遠ざかっている北朝鮮の現在地は反映されていない。
 ただ、実力を推し測れる一戦があった。中国・杭州で開催中のアジア大会。大会規定のU-24代表に3人のオーバーエイジを加えた陣容で国際舞台に復帰した北朝鮮は、来夏のパリ五輪をにらんでU-22代表で臨んだ1日の日本との準々決勝で1-2と敗れた。
 北朝鮮は開始直後からレッドカード相当のラフプレーを連発して、前後半で6枚のイエローカードをもらった。日本のスタッフから給水ボトルを強引に奪い取り、直後に左拳を振り上げて威嚇した後半途中の前代未聞の行為も警告の対象になった。終了後には決勝点となったPKの判定に怒りをぶちまけ、審判団を追い回すという常軌を逸した行動で世界中から非難の声を浴びた。

 

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