「橋上(監督代行)は阿部が監督時に“丸を使え”と進言していたのか?」巨人超大物OBが丸が長嶋茂雄氏の一周忌に決めたドラマチックな代打逆転満塁本塁打にも異例の辛口コメント?!
打線は、WBCの侍ジャパンに選出された曽谷の“ジェットコースタースライダー”の前に手も足も出なかった。3回にはそのスライダーが体に当たると勘違いした浦田が尻もちをついてひっくり返り、見逃しの三振に倒れたほど。7回にダルベックに1発が出るまで松本のヒット1本だけに抑えられ7三振を奪われていた。だが、99球となった7回で降板したことで風向きが変わった。
橋上監督代行も「なかなかきっかけがつかめない状況だったので結果的には投手が代わってくれて良かった」と振り返った。
だが、巨人の重鎮OBは、ドラマチックな劇的勝利にも浮かれることはなく辛口コメントを寄せた。
「私は“丸を使え”とずっと言っていた。ベテランの経験と技術がある。使い続けていれば、まだ力のない若手よりも結果は出す。だが、辞任した阿部は、積極的に使おうとしてこなかった。橋上監督代行に代わってスタメンでもチャンスを与えはじめた。私が疑問に感じるのは、橋上はオフェンスチーフコーチ時代に阿部に“丸を使え”と進言していたのか、ということだ。コーチと監督では立場が違うことはわかる。つまり私が言いたいことは、今の巨人に必要なのは、監督に思ったことを進言できるコーチがいるかどうか。そういう積極的な侃々諤々の議論がチーム内でなされているのかどうか、ということなんだ。橋上は投手コーチの意見に耳を傾けているようだが、大事なのはそういうコーチの仕事だ」
広岡氏はそう持論を展開させた。
橋上監督代行は、巨人の打撃コーチ時代に、現役時代の阿部前監督が信頼を置いていた安田学園高校の先輩で、監督就任2年目に満を持してオイシックス監督だった橋上氏をコーチとして招聘した。言わば、阿部前監督の右腕で、もちろん進言はしてきている。だが、最終決断を下すのは指揮官。橋上監督代行は、阿部野球を継承しつつ、そこに自らの野球観からくるイズムをプラスしている。
広岡氏の辛口コメントが示唆しているのは、コーチのより積極的な指導力の必要性であり、それを受け止めて決断できる指揮官のマネジメントへの期待だろう。
広岡氏はこう付け加えた。
「パ・リーグの投手のレベルが高いため、セ・リーグの打者は苦労している。あの阪神打線でさえついていけていない。セ・リーグの上位チームが苦戦する交流戦は、逆に言えば、そこで勝ち星を重ねれば、上位へ進出できるチャンスなんだ」
巨人は交流戦の成績を5勝3敗としてロッテと並び3位に浮上した。セ・リーグでは2位の阪神に2ゲーム差と迫り、首位のヤクルトとは3.5ゲーム差となっている。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

