「楽天は監督が代わっても何も変わっていない」吉井新監督で再出発の楽天が満塁弾を浴びるなど古巣ロッテに逆転負け…球界大御所は「そもそも野球を教育されていない」と厳しい意見
セ、パの同一リーグの戦いが19日に再開。楽天はシーズン途中では異例の外部からの招聘となる吉井理人氏(61)を新監督に迎えて再スタートを切り、千葉で古巣のロッテと対戦するも愛斗(29)に勝ち越しの満塁弾を浴びるなどして5-8で逆転負けを喫した。全試合で遊撃起用されていた村林 一輝(28)に代え、3年目のワォーターズ 璃海ジュミル(20)を抜擢するなど吉井色を打ち出すも不用意な三盗失敗や進塁打も打てないなどの拙攻が目立ち、巨人OBでヤクルト、西武で監督を務め、ロッテではGMの経験をしている広岡達朗氏(94)は「楽天は監督が変わっても何も変わっていない」と一刀両断にした。再建には時間がかかりそうだ。
現役ドラフトで吉井氏ロッテ監督時代に西武から獲得した愛斗が勝ち越し満塁弾
楽天ベンチが凍り付いた。
4-4で迎えた6回だ。2番手の左腕の鈴木翔が二死一、三塁からポランコに四球を与えて満塁になると右打者の愛斗を迎えたところで吉井監督は笑顔でマウンドに向かい、柴田への交代を告げた。
フルカウントからの6球目だった。
低めに投じたストレートを捉えられた。その打球は勝ち越しのグランドスラムとなってレフトスタンドへ消えていった。
「みんなでつないでくれたチャンス。絶対返してやるという気持ちで立った」
2-2からの勝負球のスプリットがワンバウンドとなった。満塁でもう落ちるボールの選択は難しい。その時点で愛斗は「1、2の3」で真っ直ぐ1本に絞っていたのだろう。カウント負けした配球がすべてだった。
プロ初の満塁弾を放った愛斗は、2023年12月の現役ドラフトで西武からロッテに移籍した。その時のロッテ監督が吉井監督だった。
結局、この4点を跳ね返す力は楽天には残っていなかった。
球界大御所の広岡氏は「楽天は監督が代わっても何も変わっていない」と厳しい見立てを明かした。
「そもそも去年最下位の監督に何ができるのか。選手が野球を教育されていない。これはここまで中長期のビジョンでチームを作ってきていないツケだ。監督をとっかえたからといって、何かがすぐに変わるわけではない」
三木前監督が電撃休養したのが交流戦途中の10日未明。異例とも言えるシーズン途中の外部監督からの招聘となった吉井監督の就任会見は2日前だった。その短期間で吉井監督がどれだけ楽天の戦力を把握できていたかはわからないが、初陣のオーダーは自らが決め、ここまで全試合に遊撃で出場し、打率.277、4本塁打、31打点のレギュラーの村林に代えて高卒3年目のワォーターズを「8番・遊撃」で抜擢、捕手には先発の荘司とコンビを組んできた太田に代えて堀内を起用した。また今季初めて3番に佐藤を起用し、4番には新外国人のマッカスカーを置くなどの独自色は出した。そのマッカスカーが、1回に先制2ランを放ち、3回には佐藤のセンター前ヒットからチャンスを広げ、渡邊の左中間を破る二塁打でリードを広げた。佐藤は9回に一発も放っている。だが、随所に広岡氏が「野球を教育されていない」と指摘した拙攻が目立った。

