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巨人の甲斐の今季初安打が9回の価値ある勝ち越しの決勝アーチとなった(資料写真・スポーツ報知/アフロ)
巨人の甲斐の今季初安打が9回の価値ある勝ち越しの決勝アーチとなった(資料写真・スポーツ報知/アフロ)

「世界一捕手が阪神追撃の切り札になる」巨人の甲斐拓也の今季初安打が9回の劇的決勝アーチ…開幕2軍でも腐らなかった人間性と「ソフトバンクで競り合う野球をしてきた経験値が打たせた」

 巨人の甲斐拓也(33)が26日、神宮球場で行われたヤクルト戦で3-3で迎えた9回に勝ち越しの決勝アーチを放った。今季初安打が第1号となった。巨人はさらに追加点をあげて5-3で勝利した。ソフトバンクからFAで移籍して2年目の今季はオープン戦で結果を残せず開幕は屈辱の2軍スタートとなったベテランはスタンドのファンに「一緒に優勝を目指して頑張りましょう」と呼びかけた。ソフトバンク時代の甲斐をよく知る評論家の池田親興氏(67)は「甲斐が阪神追撃の切り札になる」と指摘した。

 開幕2軍の屈辱スタート。今季3度目の先発マスク

 勝負を決めたのは、忘れられかけていた“世界一捕手”だった。3-3で迎えた9回だ。一死走者無しから「8番・捕手」の甲斐に打順が回ってきた。マウンドにはウォルターズ。捕手は甲斐が自主トレで面倒を見ている20歳の鈴木だった。カウント2-2からの6球目だった。重心を下げて構える独特のフォームから甘く入ったカットボールをフルスイング。「手応え?よかった」という勝ち越しの決勝アーチがG党で埋まるレフトスタンドへ飛び込んだ。
 甲斐は握りしめた拳を震わせながら一塁ベースを回った。今季14打席目での初安打が価値ある1号アーチとなった。甲斐の本塁打は昨年7月31日の中日戦以来だ。
 ヒーローインタビューに指名された甲斐は「こういった素晴らしい景色を見れるのはうれしいな。なにより勝てて良かった」と満面の笑みを浮かべた。
 阪神、ダイエー(現ソフトバンク)、ヤクルトで先発、抑えで活躍して、評論家としてソフトバンク時代の甲斐をずっと見てきた池田氏は、「ずっと甲斐はソフトバンクで競ってきた野球をやり、4年連続で日本一を勝ち取ってきた。そういう修羅場をくぐってきた経験値が打たせた一発だったと思う」と評価した。
「特に捕手の読みという部分が生きたね。こういう場面での長打が甲斐の本来の持ち味」
 この打席で甲斐は、外角のカットボール、スライダーに続けて手を出して2球で追い込まれていた。鈴木は2-2のカウントまで1球しかストレートを使わず、しかも、そのボールは外角に引っ掛かっていた。本来であれば、どこかで1球内角球を見せておきたいところだったが、鈴木はそれを狙われていると察知、しかもカットボールにタイミングがあっていないと見ていたのだろう。だが、甲斐は自主トレで教えた鈴木が、とことん変化球で勝負にくることを読んでいた。
 それが池田氏の言う甲斐の経験値だった。

 

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