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中日の高知・春野での秋季キャンプがスタート。工藤監督が厳しく指導した
中日の高知・春野での秋季キャンプがスタート。工藤監督が厳しく指導した

「私は工藤に言ったんだ。絶対に監督を受けろ!」中日新監督の西武時代“恩師”が秋季キャンプ初日から「できんのか?」と選手に迫った厳しい姿勢を絶賛…「もしかしたら優勝争いするぞ」

 

 また広岡氏は工藤氏の中日監督就任時における秘話も明かした。
「私は工藤に言ったんだ。『迷っている場合なんかじゃない。絶対に監督を受けろ』と。ソフトバンクは2位以下に大差をつけてリーグ優勝し、今回の日本選手権(シリーズ)で横浜DeNAに4連勝した。まさに敵なしの黄金時代を迎えているが、その強いソフトバンクを作ったのは工藤だ。退任後、また野球を勉強し直した。『その豊富な経験と知識を今の野球界に還元しないでどうするんだ?野球人口が減っている今こそ、工藤の力が必要なんだ』と」
 広岡氏が、いつどのタイミングで、工藤氏に、その気持ちを伝えたかは定かではないが、ソフトバンク監督時代の7年間で、リーグ優勝3回、日本一5回を果たした功績を恩師は高く評価している。
 広岡氏は来季への大きな期待を口にした。
「私は今年の開幕前に中日がダークホース的な存在になると予想していた。戦える戦力はある。先発には高橋、金丸、柳と軸になるピッチャーがいるし、大野らベテランも健在で抑えには松山がいる。まだ頼りないが岡本がメジャーにいって巨人が見つけることができずに困っている日本人で4番の打てる打者もいるじゃないか。工藤がこの秋にこのやり方で、チームを徹底して鍛え直して甘えを排除すれば来年は、もしかしたら優勝争いをするぞ」
 今季、高橋は5勝7敗、金丸は5勝12敗と負けが先行したが、共に防御率は2点台で、この勝ち負けが入れ替わる可能性はある。40敗が逆転負けで、その要因となったブルペンの整備も工藤監督に託されたミッション。
 また広岡氏が示唆した日本人の4番候補の細川は、今季打率は.226と低迷するも25本塁打を放った。同じく打率.220に終わるも23本塁打のサノーも2年目の来季には改善の可能性がある。怪我もあって岡林も打率.231と苦しみスタメンを外される試合もあったが、彼の持つポテンシャルを考えるとあり得ない数字。チームにはそれだけのノビシロがある。
 広岡氏はこう続けた。
「阪神は佐藤が抜けたし、コーチ陣が大量に辞めるなど、連覇したというのにチームはガタついている。松井が来て空気が一変した巨人は、このオフにどう補強するかだが勝てる戦力があるようにも思えん。来年の秋には工藤と小久保の日本選手権(シリーズ)が見たい」
 辛口の広岡氏がここまで褒めるのも珍しい。
 約2週間の秋季キャンプで工藤新監督がチームに何を植え付けるのか。その工藤イズムの根本には、広岡氏から西武時代に学んだ教えがあるのだろう。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

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