• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 「松井新監督の熱意か、九州の地の利と資金力か」広島からFA森下暢仁を巡り巨人とソフトバンクが争奪戦…34年目を迎えるFAの歴史でセからパへの投手移籍はわずか6人だが…
東京五輪の金メダルメンバーでもある広島の森下暢仁がFA宣言(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
東京五輪の金メダルメンバーでもある広島の森下暢仁がFA宣言(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

「松井新監督の熱意か、九州の地の利と資金力か」広島からFA森下暢仁を巡り巨人とソフトバンクが争奪戦…34年目を迎えるFAの歴史でセからパへの投手移籍はわずか6人だが…

 またリーグ3連覇、日本一連覇を果たしたソフトバンクだが、実はローテーが足りないというチーム事情がある。
 横浜DeNAに4連勝した日本シリーズでは、もし第5戦にもつれこんでいれば、第1戦に先発した上沢直之を中4日でスクランブル先発させる予定だった。12勝をマークしていた大津亮介が、このオフに右肘を手術、全治まで4、5か月かかる予定で開幕に間に合うかどうか微妙。戦力が充実しているように見えて、実は第5の先発候補が不在なのだ。
 球界関係者の一人は「ソフトバンクはローテーを厚くしたいというチーム事情があり、森下に熱心だ。かなりの条件を用意していると聞く」と明かした。
 資金力で言えば、12球団ナンバーワン。今季の推定年俸2億円の森下には、最低3年10億円の条件は用意できるだろう。
 森下は、今季の交流戦では3試合に先発。ソフトバンク戦では5回を投げて5安打2失点、オリックス戦では7回8安打4失点したものの勝利投手となり、楽天戦では9回2安打完封している。強打者の揃ったパ・リーグを相手にも結果を残してはいるものの懸念はある。森下は1軍復帰した夏以降、150キロを超えるストレートに復活傾向を示したが、変化球を駆使した技巧派への転換機にさしかかっているようにも見える。来季からは、セ・リーグもDH制度が導入されるが、DH制のチーム編成が整備され、セより打力が上のパでシーズンを通じてどこまでやれるのかという懸念は残る。
 今回で34年目を迎えるFAにおいて過去にセからパに移籍した投手は、仲田幸司(阪神からロッテ)、石井一久(ヤクルトから西武)、中田賢一(中日からソフトバンク)、又吉克樹(中日からソフトバンク)、九里亜蓮(広島からオリックス)、福谷浩司(中日から日ハム)のわずか6人しかいない。
 しかも全員がうまくいったわけではない。大成功と言えるのは、西武在籍6年で45勝をあげた現在楽天Gの石井と2025年に11勝8敗、防御率2.41、今季も9勝12敗、防御率3.19と2年連続でローテーを守った九里、移籍1年目に11勝、2年目に9勝をマークするなど5年で39勝をあげて2017年、2018年の日本一連覇に貢献した中田だろう。ただ中田は6年目に0勝に終わり阪神に無償トレードで移籍している。 
 又吉も2022年に31試合、3勝3敗14ホールド、防御率2.10、2023年:32試合、2勝2敗10ホールド、防御率2.25、2024年に40試合、1勝1敗6ホールド、防御率3.54とブルペンを支えたが、2025年は1軍での登板機会がなく戦力外となった。 
 一方で福谷は日ハムの在籍2年でわずか1勝に終わり今オフ戦力外となった。
 これらの過去の歴史を森下がどう考えるか。巨人、ソフトバンクそれぞれにメリットとデメリットがある中で、森下の決断に注目が集まる。

関連記事一覧