「トランプ!次は誰に電話するんだ?」米大統領の“政治介入騒動”を封じて米国に4-1圧勝のベルギーを地元だけでなく各国メディアが「正義は止められない」と称賛「サッカー界のために雪辱」
トランプ大統領の事実上の政治介入により、出場停止のはずの米国のエースFWが出場するという“とんでもない騒動”に巻き込まれたベルギーが決勝トーナメント2回戦で、その米国を4-1で破り、地元ベルギーメディアだけでなく各国のメディアから喝采を受けた。地元の専門メディアは「今回は、いかなる電話もベルギーの成功を邪魔することはできなかった」と皮肉を込めて伝えた。
完全アウェーの雰囲気を吹き飛ばす
シアトルのスタジアムはベルギーにとって完全アウェーだった。
米ESPNによると、トランプ大統領がFIFAのインファンティーノ会長に1本の電話を入れたことで前戦のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で足首を踏んでレッドカードを受けていたにもかかわらず、サッカーのルールでは、当たり前の出場停止処分が猶予となり、まさかの出場可能となったフォラリン・バログンが、ピッチに姿を見せると大歓声が起きたという。だが、ベルギーサッカー連盟が、FIFAに異議申し立てを行ったが却下され、モチベーションの高まったチームは“赤い悪魔”だった。
開始直後から猛攻を仕掛けた。
前半9分にシャルル・デ・ケテラーレが先制ゴール、31分に同点に追いつかれるも、その2分後に再び、ケテラーレがゴールネットを揺らす。さらに後半12分にケテラーレの執拗なプレッシャーを受けた米国GKが痛恨のミスを犯すと、素早く反応したハンス・ファナケンが無人のゴールへ蹴り込み、3-1とリード広げ、アディショナルタイムにも追加点を奪って4-1と圧勝したのだ。
米「ニューヨークポスト」によると、フル出場したものの不発に終わったバログンは、出場停止処分が猶予となった問題について聞かれ、「レッドカードを受けた時点で、その決定は受け入れていました。そして、その後に出場できるという決定が下された時も、その決定を受け入れました」と語り、「この件について、私からこれ以上言えることはほとんどありません。そうしたことはさておき、今日のベルギーは僕たちより優れたチームだったと思います」とベルギーを称えた。
ベルギーの地元メディアは沸き立った。
専門メディア「VoetbalNieuws.be」は「今回は、いかなる電話もベルギーの成功を邪魔することはできなかった」とトランプ大統領の政治介入を皮肉った。
「Het Nieuwsblad」も、「トランプ1-ベルギー4。さあ、次は誰に電話するんだ、ドナルド?」と目を引く見出しを取って、「ベルギー代表は見事に期待に応えた。そしてその働きには惜しみない拍手が送られるべきだ。ドディ・ルケバキオの華麗さ、ニコラス・ラスキンの闘志、レアンドロ・トロサールの的確さ、シャルル・デ・ケテラーレの決定力、ハンス・ファナケンの冷静さ、そしてマティアス・ンゴイの果敢さ――シアトルには、そのすべてがあった」と称賛した。さらに同紙は、ベルギーにとって今大会は、すでに大成功だと評価している。
「Het Laatste Nieuws」も「なんという強烈なメッセージだ。支配的なレッド・デビルズがアメリカを4-1で黙らせ、スペインとの準々決勝へ進出」という見出しを立てて、2ゴールをマークしたケテラーレを「フィリップ国王からの電話の後、シアトルにはもう一人の“王”が現れた。その名はキング・チャールズ。しかも、本物のストライカーらしい2ゴールを決めた。さらに米国GKへのプレッシャーからアシストも記録し、連係プレーでも非常に大きな貢献を果たした」と称えた。

