W杯で大炎上の米国FWが沈黙破る!「(トランプ大統領の政治介入後の)外部の雑音で集中するのが難しかった」異例の出場停止処分猶予で非難が殺到した米国バログンが“騒動”裏側明かす
サッカーW杯北中米大会で最大の汚点を残したのはドナルド・トランプ大統領の政治介入で、本来なら前戦のレッドカードで出場停止処分となるはずだった米国のエースFWフォラリン・バログンが処分猶予なり、決勝トーナメント2回戦のベルギー戦に先発出場した問題だろう。米国は1-4で完敗したが、バログンは米CBSのニュース番組「CBSモーニングス」に出演して、これまで語られなかった騒動の裏事情を明かした。またこの裁定は、アラブ首長国連邦(UAE)のFIFA規律委員会委員長ムハマド・アル・カマリ氏が、他の17人の委員の意見を聞かずに単独で決定を下したとも報じられている。
「非常に特殊な出来事」と周囲で起きた論争
やはりトランプ大統領の政治介入は“ありがた迷惑”だった。
結果的に今大会に最大の“汚点”を残すことになった米国FWのバログンが、「CBSモーニングス」に出演して、偽らざる本音をこう明かした。
「最初の反応はチームに戻ることができて嬉しいというものだった。しかし、振り返ってみると、それが多くの論争を引き起こすことになると気づいた」
そしてこう続けた。
「そして私はチームメートたちに少し緊張が見えていたように感じた。なぜなら、これは非常に特殊な出来事だったからだ。試合が近づくにつれて、私はできる限り集中しようとしていたが、難しかった。外部からの雑音があまりにも多く、それを無視するのは難しかったんだ」
事件が起きたのはベルギー戦の1日前。バログンは決勝トーナメント1回戦のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でレッドカードを示され一発退場となり、本来であれば自動的にベルギー戦も出場停止となるはずだったが、FIFAが異例の処分の1年間猶予を発表して一転、出場可能となったのだ。
そして、その異例の決定にトランプ大統領の政治介入があったことが明らかになった。トランプ大統領自身がFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に電話を入れたことを明かしたのだ。
「バログンのプレーはファウルではなかった」とレッドカードの判定に疑問を呈し、「この審判は過去の経歴を見ても少し疑わしい部分がある」とブラジル人の主審ラファエル・クラウス氏まで批判。そして「私はプレーの見直しを求めただけだ。FIFAに何かを命じたわけではない。インファンティーノは非常に賢い男だ」と、事実上の政治介入をしたことを暴露したのである。
インファンティーノ会長も電話があったことを認め「それは世界各国の国家元首やサッカー界の関係者らから日常的に連絡を受けるのと何ら変わりありません。その電話では、この件はFIFAの独立した司法機関で現在審理中であり権限を持つ機関が適切な時期に判断を下すことになると説明しました。これこそがFIFAの制度であり、私は今後もこの原則を守り続けます」と苦しい言い訳をした。
後日、この問題に関しては、FIFA規律委員会委員長ムハマド・アル・カマリ氏は、他の17人の委員の意見を聞かずに単独で決定を下したことが英「ザ・タイムズ」によってスッパ抜かれた。 FIFAの規定では、委員長が単独で裁定を下す権限を持っており、過去のFIFAの懲戒処分に関するいくつかの事例は、通常はコロンビア出身の副委員長ホルヘ・パラシオ氏など、委員会のメンバー1名によって決定されてきた。同紙によれば、カマリ氏は、過去100件以上の事例に関する公表された調査結果によると、規律委員会の決定を単独で下したことはない。 タイムズ紙によるとより重要な懲戒処分案件は、規律委員会の3人の委員からなるグループによって行われることが多いという。それなのに今回は一人で裁定したとなると、それでインファンティーノ会長が、自慢気に語った「独立した司法機関」と言えるのだろうか。

