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伊東純也がサイドバックでサプライズ起用された(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
伊東純也がサイドバックでサプライズ起用された(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

「マンネリという反応もあった」なぜNZに勝った森保監督は伊東純也をサイドバックでサプライズ起用し、2年7か月ぶりに4バックを選択したのか?

 サッカーの国際親善大会キリンカップの決勝が5日にMUFGスタジアム(国立競技場)で行われ、日本代表が2-1でニュージーランド代表を破って15年ぶりに優勝した。日本国内でのラストマッチに臨んだ森保一監督(58)は主戦システムの<3-4-2-1>に代えて<4-2-3-1>を採用。後半19分からは快足アタッカーの伊東純也(33、ゲンク)を右サイドバックで投入する仰天采配も見せ、同26分にキャプテンのMF堂安律(28、アイントラハト・フランクフルト)が決勝点を決めた。なぜ森保監督は約2年7カ月ぶりとなる4バックを選択したのか。

 「みなさんにはサプライズだったのかも」

勝利のヒーローがニヤリと笑った。
「純也くんのサイドバック。みなさんにはサプライズだったかもしれないですね」
 堂安が振り返ったのは、森保監督が最初の交代カードを切った後半19分の場面。一挙に3人が送り出された中で、6万人を超えるファン・サポーターの大歓声を浴びた伊東がいつもとは異なるポジションへ向かっていく。
 ウイングではなく右サイドバックとしてプレーする33歳の快足アタッカーへ、右サイドで縦の関係を組んだ堂安はさらにこう続けた。
「純也くんの強みを生かすためにも、とことん使おうと思っていました。(純也くんが)嫌がるくらいにパスを出そう、と」
 4カ国がトーナメント形式で戦う国際親善大会のキリンカップ。1日の準決勝でエクアドル代表をPK戦の末に破った森保ジャパンは聖地MUFGスタジアムで、15年ぶりの優勝をかけてニュージーランドと激突した。
 しかし、両国の先発メンバーが発表されたキックオフ前の段階から、日本は4バックで戦うのではないか、という声が上がった。10人のフィールドプレイヤーをどのように組み合わせても、今夏のW杯北中米大会を含めて、森保ジャパンが主戦システムにすえてきた<3-4-2-1>に当てはまらないからだ。
 答えは前半開始を告げる笛とともに明らかになった。
 森保ジャパンの最終ラインには、左から鈴木淳之介(コペンハーゲン)、伊藤洋輝(バイエルン・ミュンヘン)、瀬古歩夢(ル・アーヴル)のW杯メンバーに加えて、今シリーズで初招集され、ニュージーランド戦が2試合目の出場となる26歳の中野就斗(サンフレッチェ広島)の4人が並んでいる。
日本が前半開始から4バックで戦った試合は、2024年3月21日の北朝鮮代表とのW杯アジア2次予選までさかのぼる。1-0で勝利した一戦から32試合、928日ぶりに4バックを採用した意図はどこにあるのか。森保監督はこう語った。
「相手に対してではなく、自分たちの戦術の幅を増やす狙いの中で選手たちにはチャレンジしてもらった。私の1期目と2期目では長く4バックで長く戦ってきたが、来月のシンガポールでのブラジル戦とパラグアイ戦、そして来年のアジアカップに向けて、試合中に可変するだけでなく、スタートから相手に対してシステム上で優位に立って戦えるようになる上で、良いチャレンジになったと思う」
 森保ジャパンの<3-4-2-1>は世界と伍して戦う、という目的の下で左右のウイングバックにサイドバックではなくアタッカーを配置してきた。具体的には左を三笘薫(ブライトン)や中村敬斗(リヨン)が、右を堂安や伊東が担ってきた中で、今後の最大の目標にすえるアジアカップでは相手に引かれる試合が多くなる。
 この場合はどうしても攻めあぐねてしまうため、4バックでの戦いも併用させるのが必要だと森保監督は判断。9月下旬から国際Aマッチ4連戦を戦ってきた今シリーズで準備を進めてきた。守備時にはフィールドプレイヤーが、自陣に引いて<5-4-1>のブロックを作るニュージーランドは打ってつけの相手だった。
 実際、日本のボールポゼッション率は71.2%に達し、ニュージーランドの28.8%を大きく上回った。シュート数は日本の20本に対してニュージーランドはわずか3本。コーナーキックに至っては、最後まで相手に与えなかった。
 先制点を奪ったのも日本。右サイドハーフの堂安、トップ下の久保建英(レアル・ソシエダ)に右サイドバックの中野がうまく絡んで右サイドを制圧。前半28分に右サイドをえぐった久保のパスを受けた中野がクロスを上げ、相手に当たったこぼれ球を詰めてきたエースストライカーの上田綺世(リール)が押し込んだ。

 

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