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東京五輪の金メダルメンバーでもある広島の森下暢仁がFA宣言(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
東京五輪の金メダルメンバーでもある広島の森下暢仁がFA宣言(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

「松井新監督の熱意か、九州の地の利と資金力か」広島からFA森下暢仁を巡り巨人とソフトバンクが争奪戦…34年目を迎えるFAの歴史でセからパへの投手移籍はわずか6人だが…

 広島の森下暢仁(29)が4日、FA権の行使を表明した。すでに獲得調査をスタートしている巨人とソフトバンクの争奪戦になると見られる。森下が大分出身という地の利と資金力のあるソフトバンクか、松井秀喜新監督(52)の熱意と同一リーグで適応の懸念のない巨人か。争奪戦の行方に注目だ。

 広島残留の可能性は薄い

 通算60勝をマークしているカープの“エース格”森下がFA行使を決断した。
 今季は調子が上がらず2軍落ちも経験。7勝11敗、防御率3.60の成績に終わったが、関心を示していた巨人とソフトバンクのセパ2球団が本格的な獲得アクションを起こすと見られている。広島も“残留FA”を認めているが、FA宣言への経緯を考えると残留の線は薄いだろう。
 巨人は松井新監督の初年度に恥をかかすわけがいかない。
 投打共に補強せねばならないが投手力の強化は急務だ。
 今季の巨人はエースの山崎伊織が度重なるコンディション不良で6試合の登板(1勝1敗)に留まり、戸郷翔征も防御率は2.48だったが、ファームでの調整期間もあり14試合で5勝3敗に終わった。来季のローテーで計算が立つのは、新人ながらチームトップの11勝をあげた竹丸和幸、7年目で防御率2.02、初の2桁勝利となる10勝をマークした井上温大、シーズン途中にメジャーから凱旋移籍して防御率2.31、5勝4敗だった小笠原慎之介の3人しかいない。どうしてもあと一人が足りず森下に白羽の矢が立った。
 球界関係者の一人は、「もう巨人ブランドは通用しない。資金力もソフトバンクには負けるだろう。だが、今回は松井新監督の直接出馬という最終兵器がある。金銭的な条件でソフトバンクに劣っても、“終身雇用”という条件を出せることと、同一リーグで適応への懸念がないというメリットがある」との見解を明かす。
 広島から巨人にFA移籍したのは、過去に川口和久、江藤智、大竹寛、丸佳浩の4人で、丸は来季も現役、また大竹は来季からは3軍投手チーフコーチを務めるなど、広島ルートは強い。
 松井新監督もフロントから出馬を要請されれば説得に動くだろう。松井がヤンキースに移籍した2003年に森下は6歳で、ワールドシリーズMVPを獲得した2009年は13歳。まさに多感な時期に松井の活躍を見てきているはず。その神通力がどこまで森下の心に刺さるか。
 一方、九州という“地の利”と資金力が“武器”なのがソフトバンクだ。
 森下は大分出身で大分商から明大に進み、2019年のドラフト1位で広島に入団。2021年の東京五輪では、侍ジャパンに選ばれ決勝の米国戦に先発するなど金メダル獲得に貢献し、同じく大分出身の甲斐拓也(当時ソフトバンク)、源田壮亮(西武)と共に「大分県民表彰」を受けている。

 

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