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12・13有明で井上尚弥とバトラー(背景)との4団体統一戦がついに決定(写真・山口裕朗)
12・13有明で井上尚弥とバトラー(背景)との4団体統一戦がついに決定(写真・山口裕朗)

井上尚弥は12・13有明で正式決定したバトラーとの4団体統一戦で歴史を変えることができるのか…「圧倒的な力の差を見せる」

 大橋会長は、4団体統一後の次なるビッグプランを練っている。現在、スーパーバンタム級は、WBA,IBF王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)、WBC、WBO王者のスティーブン・フルトン(米国)の2団体統一王者が、2人いる状況だが、いきなり1人ずつ片づけて、早い段階でスーパーバンタム級の4団体統一を実現。史上初の2階級制覇4団体統一王者を成し遂げようという目論見がある。  井上も、12・13後の戦いにこんな覚悟を固めている。

「バンタムでビッグマッチがあるなら考えるけれど普通の統一戦ならやらない。スーパーバンタム級から先は挑戦だと思っている。階級制のスポーツで上への挑戦は難しいこと。バンタムでも背は小さい方。最終的にフェザーまでを考えるならここから先は挑戦」

 元3階級制覇王者の八重樫東トレーナーの指導を受けているフィジカルトレーニングではスーパーバンタム転向を念頭に置いたメニューに取り組み始めているという。

 父の真吾トレーナーとの間には“35歳引退”の約束事がある。

「そのときのパフォーマンス次第。反応とかレベルが落ちているようなら35歳にいってなくても辞める。まだまだ伸びているなら続ける」と言い、こう続けた。

「まだまだ(ボクサーとしての)最高レベルに遠い。ただレベルアップはできるが、体の反射神経は落ちていく。そこをしっかりとみつめていきたい。どれだけレベルアップしていくか。向上心を持っている」

 これが井上の強さの源泉。

 先月は、約2週間の米ロス合宿を行い、“レジェンド”マニー・パッキャオが米国での本拠地にしていた名門ワイルドカードジムで、WBA世界スーパーバンタム級1位のアザト・ホバニシャン(アルメニア)、WBC世界フェザー級11位のアダム・ロペス(米国)らとスパーを積んだ。

「1日5、6ラウンド。多いときには8ラウンドのスパー。中身の濃い練習ができた。成長したと感じた。動きの視野というか、やりたいことをスンナリできるようになったというか。変わったと思う」

 4団体統一へ向けてさらにモンスターは増強中。 「技術戦を見てもらいたい」というビッグスターは、バンタム級集大成の戦いで衝撃的なボクシングを披露してくれるに違いない。

(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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