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2ラウンドにメイウェザーの右のクロスカウンターで朝倉未来がダウン。「地面がゆがんで見えて」レフェリーストップ(写真・RIZIN FF)
2ラウンドにメイウェザーの右のクロスカウンターで朝倉未来がダウン。「地面がゆがんで見えて」レフェリーストップ(写真・RIZIN FF)

”TKO負け”で病院送り朝倉未来はメイウェザーを本気にさせることができたのか…「異次元」「なぜ本気になる必要があるの?」

 一方の朝倉は「圧力が凄かった」という。

 善戦などと書くと、ボクシングを愛する人々には怒られるようなレベルの差ではあったが、人気ユーチューバーである総合格闘家が、ボクシングのレジェンドにどう挑むのかという6分15秒のストーリーは面白かった。

 メイウェザーも2万人を超えるファンの目をくぎ付けにした濃密な2ラウンドの“TKOショー”に満足していた。“助演賞“朝倉の奮闘をこう評価した。

「大成功のイベントだった。エキサイティングな試合ができた。対戦相手がオレにいいパンチを当てて盛り上がって最高の試合内容だったと思う。彼を誇りに思う」

 朝倉のボクサーとしての資質について「昔からボクシングを始めていれば、いいところまで行ったかも」と認めたが「30歳では(成功する)可能性は低い」とも話した。リアルな感想だろう。

 4年前の那須川天心戦で味を占めた45歳のレジェンドのエキシビションマッチシリーズもまだ終わらない。6分15秒で10億円以上を稼ぐのだから止められないと言った方がいいのかもしれない。今後の予定について、こう明かした。

「11月13日にドバイのコカ・コーラアリーナで、とても有名なユーチューバーと戦い、来年は、また日本に帰ってくる」

 複数の海外メディアに報じられているが、11月にドバイで英国の人気ユーチューバーでボクシングの試合経験もあるKSI兄弟のデジとの対戦予定が組まれており、来年には元UFC2階級制覇王者のコナー・マクレガー(アイルランド)との再戦プランがあるという。ただファンが熱望しているカードは、それではない。この日、朝倉の応援に駆けつけて、試合後、リングに上がってメイウェザーの勝利を称えた元6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)とのエキシビションマッチでの“再戦”だ。

 だが、メイウェザーは、明確にその可能性を否定した。 「パッキャオは自分から競技を引退した。競技が引退させたのだ。でもオレは違う。元世界王者や現役王者とやるつもりはない。よけいなダメージを受けるようなリスクは負わない。オレがマニーならやり直したい(再戦)。でももう年だ。オレには、そのつもりはない」

 2015年にボクシング史上最高額での興行となった”世紀の一戦”でパッキャオに判定勝利。50戦無敗のまま引退したメイウェザーにしてみれば、たとえエキシビションであってもリスクのある試合を行う理由がない。リベンジを果たしたいパッキャオとは立ち位置が違うのだ。

 メイウェザーが「日本に帰ってくる」と話したのは、どの選手との対戦を想定しているのかは不明だが、榊原CEOは、「一般の人々が興味を持つような対戦相手が出てくれば」との条件を示した。

メイウェザーのボディガードのジジ(イラン)を約19キロの体重差を乗り越えてキャンバスに沈めた皇治が名乗りを上げるが、この条件は満たさない。メイウェザーにも「皇治が対戦を熱望しているがどう思うか?」と質問したが、答えはなかった。

 

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