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セルティックを日産スタジアムに迎えての横浜F・マリノスとの国際親善試合のスタンドはガラガラだった。今季ワーストの2万人弱(写真・スポニチ・アフロ)
セルティックを日産スタジアムに迎えての横浜F・マリノスとの国際親善試合のスタンドはガラガラだった。今季ワーストの2万人弱(写真・スポニチ・アフロ)

なぜセルティックvs横浜F・マリノス親善試合のスタンドはガラガラだったのか…今季ワースト観客数を選手はどう受け止めた?

 どのJクラブも平日開催になると集客に苦心していて、もちろんマリノスも例外ではない。思い出されるのは17年前の2006年8月3日の木曜日。当時もセルティックと日産スタジアムで顔を合わせ、公式入場者数は2万7354人だった。
 しかもこのときは、マリノスからセリエAのレッジーナを経てセルティックへ移籍したクラブのアイドル、MF中村俊輔が加入1年目で手にした国内冠を引っさげての凱旋だった。しかし、今年以上の注目度をもってしても、入場可能数の40%に届かなかった。
 こうした点からも、2万263人を悲観する必要もないかもしれない。
 試合後の取材エリア。昨シーズンまでマリノスでプレーしていた岩田に、単刀直入に聞いてみた。もう少し観客が入っているかな、という思いはありましたか、と。岩田は「いえいえ」と否定しながら、選手入場時に募らせた思いを明かしてくれた。
「そういうのはなかったですね。平日のナイトゲームで、こんなにも(多くのファン・サポーターが)来てくださったんだ、すごくありがたいと思いました」
 今回はチケットの価格も、ファン・サポーターに二の足を踏ませたはずだ。さまざまな特典がついた最も高額なスペシャルシートが3万円。指定席もメインスタンドのカテゴリー1が1万8500円、バックスタンドのカテゴリー2が1万5000円、さらにゴール裏の自由席が大人で7000円、子どもは半額の3500円で設定されていた。販売されている種類が異なるので直接比較はできないが、J1リーグ戦と比べて全体的に3倍強の価格設定と言っていい。
 さらに今シーズンはプレミアリーグとFAカップ、UEFAチャンピオンズリーグの三冠を制したマンチェスター・シティ、ブンデスリーガ1部で11連覇を達成したバイエルン・ミュンヘンがまもなく来日。リーグアン王者のパリ・サンジェルマンやセリエAの名門インテル、FWクリスティアーノ・ロナウド(38)を擁するサウジアラビアのアル・ナスルも続く。
 対照的に昨夏に来日したのは、3試合を戦ったパリ・サンジェルマンだけだった。そのなかでアルゼンチン代表リオネル・メッシ、ブラジル代表ネイマール、そしてフランス代表キリアン・エムバペのスーパーFWトリオを目当てに、国内の3会場へトータルで16万4348人もの大観衆が集結。有料で一般公開された練習にも多くのファンが駆けつけた。
 なかなか生で見る機会のない著名選手たちが、数多くのサッカーファンを惹きつけた。対照的にセルティックはどうか。所属する5人もの日本人選手の存在を介して知名度は高い。しかし、古橋や前田、MF旗手怜央(25)の森保ジャパン組は国内で行われた6月シリーズで観戦できた。失礼な表現になるが、他の選手たちにそこまでのネームバリューはないだろう。チケット代なども勘案され、今後に来日するチームの観戦を優先させても決して不思議ではない。

 

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