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クロアチアにPK戦で敗れたブラジルのネイマールが号泣。代表引退問題を聞かれ「正直わからない」(写真・AP/アフロ)
クロアチアにPK戦で敗れたブラジルのネイマールが号泣。代表引退問題を聞かれ「正直わからない」(写真・AP/アフロ)

「なぜPK戦で蹴らなかったのか?」衝撃敗戦したブラジルのネイマールに批判の声が殺到…代表引退問題には「正直わからない」

 FIFAワールドカップ・カタール大会の準々決勝が9日から始まり、FIFAランキング1位で優勝候補のブラジル代表が日本代表を破ったクロアチア代表にPK戦で敗れるという波乱が起き世界へ衝撃を与えた。スコアレスドローのまま延長戦に突入。延長前半のアディショナルタイムにエースのネイマール(30)が技ありのゴールを決めて勝負あったかに思えたが、延長後半にクロアチアに同点に追いつかれ、PK戦にもつれこみ2-4で敗れた。ブラジル国内外のメディアからはPKを蹴らなかったネイマールに批判の声が殺到。また代表引退問題にも注目が集まっている。

 延長戦での均衡破る素晴らしいゴールも勝利につながらず号泣

 

 優勝候補のブラジルが負けた。
 クロアチアは日本戦同様の堅守でブラジルを90分間完封した。中盤のプレスは日本戦より激しかった。スコアレスドローのまま延長戦に突入。その前半のアディショナルタイムでネイマールが2度のワンツーで守備陣を崩し、最後は相手のスライディングを避けるためゴールの上を狙って均衡を破る1点を刻んだ。これが偉大なるペレに並んで代表最多となる代表通算77得点。ネイマールがヒーローになる準備が整っていたが、延長後半12分に左サイドをオルシッチに突破されてゴール前にクロスを送られ、ペトコビッチが左足を合わせた。アンラッキーなことにディフェンスにボールが当たって方向が微妙に変わって同点ゴール。日本を破った得意のPK戦にもつれこみ、またGKのドミニク・リバコビッチ(27)が、1人目のロドリゴが右を狙ったボールをセーブ。クロアチアは4人全員が決めて、ブラジルの4人目に順番が回ってきたが、マルキーニョスが、ポストの左に当ててボールが大きく跳ね返り、ブラジルが2―4で敗れた。
 ネイマールは両手で顔を覆って、その場に座り込み、号泣。しばらく動けなかった。
 ブラジルの敗退は世界へ衝撃を与えたが、批判にさらされることになったのが、ネイマールがPK戦に参加しなかった問題だ。5人目に蹴る用意をしていたとの情報もあるが、結果的に、そこまでたどり着かず2人が失敗した。
 スペインのスポーツ紙「マルカ」は、スタジアムの出口で取材したブラジルサポーターの声を「ブラジルファンは涙した。“あのPKはこじ開けらない”」との見出しを取り記事にした。彼らの多くは「延長戦の前にゴールを決められなかったことが負けにつながった」という分析を共有したそうだが、一部のファンは、「PK戦のやりかたがまずかった。ネイマールが、結局、蹴らなかったのはあり得ない」と強調した。
 英BBCでは、PK戦のキッカーの順番について、元ドイツ代表監督のユルゲン・クリンスマン氏が、「私(が監督)ならネイマールが1人目のPKキッカーだっただろう。調子をつかむために彼が必要だった」と指摘した。
 さらに元イングランド代表ディフェンダーのリオ・ファーディナンド氏も「ネイマールがPK戦の序盤でギアを入れるべきだったと考えている」と批判。彼はさらにツイッターで「スタジオにいる全員がどうして最高のPKキッカーが最後まで残されるのかを語りあっている。彼は一度もPK戦の前半で蹴ることがない。ネイマールは、今、そうした方がよかったのかと考えながら(W杯を)立ち去っているかもしれない」と追加でコメント。ネイマールが蹴らないままに終わったPK戦に疑問を投げかけた。
 地元ブラジルメディアは、さっそく敗因分析を始め、ブラジルで3番目に大きい日刊紙「オ・エスタード・デ・サンパウロ」は「なぜブラジルはうまくいかなかったのか?」と専門家の意見を掲載。その中でネイマールのPK戦の問題に触れた。

 

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