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巨人の原監督が辞任、阿部ヘッドが次期監督に就任することが決まった
巨人の原監督が辞任、阿部ヘッドが次期監督に就任することが決まった

「3年契約の給料をどうするのか。阿部はやり方次第で来季優勝できる」巨人超大物OBは原監督の辞任と阿部ヘッドの次期監督就任をどう見たか

 巨人の原辰徳監督(65)が4日、東京ドームでの今季最終戦勝利後の挨拶で、今季限りでの辞任と阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)に次期監督のバトンを託すことを明かした。新聞報道が先行し、球団の正式発表がない中での異例の公開表明となったが、巨人OBでヤクルト、西武で監督を務めた広岡達朗氏に衝撃的な巨人の監督交代劇の見解を聞いた。

 最終戦セレモニーで異例の公開辞任と次期監督発表

 

「今季限り退任」の新聞報道が先行した中で原監督が東京ドームで異例の公開辞任発表を行った。
 今季最終戦で2位を狙っていた横浜DeNAを山崎伊織が1-0完封勝利。試合後のセレモニーで挨拶に立った原監督は、ファンに2年連続Bクラスに終わったことを謝罪。「ひとえに監督である私の責任」とした上で、Bクラスが確定した9月29日の夜に山口オーナーと会談を持ち「2つの約束をしました。1つは辞任します。もう1つは若い新しいリーダー、阿部慎之助くんにチームを託そうと。そういう決断をしました」と明かした。
 監督復帰後に連覇に成功。2021年オフに新たに結び直した3年契約の2年目は、71勝70敗2分けで、同一監督としては、球団初となる2年連続Bクラスに終わった。監督17年目にして突き付けられた重い屈辱の責任を取って1年の契約を残す中での辞任を決意したもの。
 続けてマイクを渡された次期監督の阿部ヘッドは終始厳しい表情のまま「とてつもない重圧を感じ、身の引き締まるところでございます。ファンの皆さんのために強い巨人愛される巨人を作るべくチーム一丸となって戦っていく所存です」と所信表明をした。
 異例であり衝撃的な監督交代劇となった。
 巨人の大物OBである広岡氏は、まず原監督の退任をこう受け止めた。
「巨人はペナントレースを制するだけではなく、日本選手権(シリーズ)を勝つことが宿命のチーム。それを達成できず、まして2年連続Bクラスに終わったのだから監督が責任を取るのは当たり前の話だ。ただ私と同じ内野手出身の監督として期待、応援をしていただけに残念ではある。辞任に至る経緯は知らないが、原が覚悟を持って今季に挑み自分自身で決めて辞めたのであれば評価したい。ただなんらかの役職で球団に残るそうだが、監督として契約した3年目の給料をどうするのか。それも辞退するのであれば、今回の責任の取り方は認めてあげたい」
 広岡氏は2年連続Bクラスに終わった原采配を批判し続けてきた。
「打線、守備位置を固定できなかった。バントもできず、つなぎの野球への意識も低かった。加えて大勢以外の中継ぎ、抑えををまったく整備できなかった。選手の育て方と見極めと使い方が下手」
 それでも、こう続けた。
「原は改めて野球の難しさを知ったのではないか。年齢なんか関係ない。もう一度、外で野球を勉強して、再度、監督として指揮を執ればいい」
 なんと再登板を呼び掛けたのだ。
 原監督は挨拶の中で「選手15年、コーチ3年、監督17年。35年、戦い抜きました。現在、65歳」とも口にした。年齢的にもう再登板は現実的ではないが、2009年に故・野村克也氏が楽天の監督を務めた際の年齢は74歳。オリックスの故・仰木彬氏や、中日の故・高木守道氏も70歳で指揮を執っている。
 次期監督に決定した阿部ヘッドはどうなのか。
 広岡氏は、阿部新監督を支持した上でエールを送る。

 

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