阪神の岡田監督がキャンプを総括した(写真・黒田史夫)
阪神の岡田監督がキャンプを総括した(写真・黒田史夫)

阪神の岡田監督「80点」キャンプに誤算はあったのか?

 一方で、新戦力の発掘をテーマに掲げた今キャンプでは、打者では、育成出身の2年目の野口、育成出身の“韋駄天”ルーキー福島らを抜擢したが、期待に応えられず、打席数が増える2軍での調整を余儀なくされることになった。
 野口は、まだ対応力に欠けており、経験が必要。福島は出塁してもスタートを切れない消極性が岡田監督の決断につながった。岡田監督は2人を絶賛してきたが、これは意図的なもので、内心は、開幕から戦力になるとは計算していなかった。ただポテンシャルは魅力的だ。岡田監督が積ませた1軍キャンプの経験は、先を見据えての布石である。
 またバットと打法を変えてキャンプに臨んだものの、まだ結果を出すことができていない森下への懸念も残る。バットをピートローズ型から元の形に戻したそうだが、残り1か月で、どう再調整してくるのか。
 投手のMVPに選んだ岡留は、17日の楽天戦、25日の中日戦と2試合2イニングを投げて失点ゼロ。岡田監督が昨年も日本シリーズで抜擢するなど、期待をかけている変則右腕。
「1軍戦力としていける確信を持てた。ブルペンは1枚でも多くいる方が助かる」
 中継ぎに左腕が多い中で岡留が出てきたことでバランスがとれはじめた。
 また新外国人のゲラも存在感を示した。急速は徐々にアップ。159キロをマークした。最速160キロのうたい文句はダテじゃない。元ショートだけあって、牽制やクイックなどの動きは抜群。上背がないためボールに角度がつかないのが欠点だが、ほとんどのボールが低めに集まり、カット、スライダーなど変化球の精度も高い。「カットも速いからストレートに感じて空振りしている」と岡田監督も評価している。昨年もゲラは獲得候補だったが、開幕のメジャー40人枠に入り手が出せなかった。昨年35セーブの“守護神”岩崎は60試合に投げた。岩崎の勤続疲労と年齢を考えると、調子の良し悪しを見ながら、休養を与えることも必要で、シーズンを通じてのクローザーをもう1枚用意しておきたい。ゲラが、その場合の代役の有力候補だろう。ルーキーの椎葉もクイックなど課題は多く、開幕メンバーに残れるかは微妙な状況だが、シーズンを考えると、ブルペンの層を厚くする一人に加わってきそうだ。

 

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