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エンゼルス時代のジョー・マドン監督と大谷翔平、通訳の水原一平氏(写真・アフロ)
エンゼルス時代のジョー・マドン監督と大谷翔平、通訳の水原一平氏(写真・アフロ)

「大谷は水原氏の賭博狂いを知らなかったのか」元エンゼルス監督マドン氏が“賭博スキャンダル”に注目発言…大谷の銀行口座を会計事務所が管理していたとの情報も

 マドン氏は、大谷がエンゼルス時代にフィールド外で起きる問題に対処するのは、「いつもイッペイだった。彼の代理人のネズ以外に他の人は見たことがない」との実情を明かし「だから、それはとても順調にいっていた。よく考えることもしなかった。極めてうまくいっているように見えた。この関係に賭博が問題になるだろうと誰が考えるだろうか?そんなことはまったくなさそうだった」と続けた。
 マドン氏は記者から「今、大谷に聞きたい最大の疑問は何ですか?」と聞かれた。
「聞きたい質問は1つだけ。大谷は、このことについて何か知っていたのか?(水原氏の)賭博狂いを知っていたのか?もしそうであれば、なぜ止めようとしなかったのか」
 会見では、質疑応答がなかったが、もしあれば、マドン氏が抱く疑問をメディアはきっと大谷にぶつけていただろう。
 「兄弟」とまで評された親密な関係を2017年から続けてきた大谷が、2021年からどっぷりと違法賭博にはまった水原氏の行動にまったく気がつかないということがあるのだろうか、というのは、当然の疑問。マドン氏は2人と2年と6か月付き合ってきただけに、なおさら、そう感じるのだろう。
 マドン氏は「バスケットボールや他のスポーツへの賭博についての懸念は何もない。この世界全体でそれを行っている。唯一の懸念は、大谷が野球賭博への関りがあったのかどうか(水原氏も大谷もこれまでは野球賭博を告発されていない)」とした上で、再度、疑念を投げかけた。
「本当にどれだけのことを知っていたのか?(水原氏が積み上げた)借金について知っていたのか?そして何らかの形で、それを支払う手助けをしたのか?そして、もちろん直接的に、自分自身、もしくは何らかで賭けたことはあるのか?それがすべて。これらの質問で答えが出るまでは何も解決にはいたらないと思う」
 当初、代理人事務所と水原氏はESPNの取材に対して「大谷に借金を肩代わりしてもらった」と断言していた。水原氏は、「2人で大谷のパソコンを開き口座にログインした」と具体的な送金方法まで明かしていたが、翌日に撤回され、「大谷は何も知らなかった」と180度違う発言に変わった。そして大谷も会見で「何も知らなかった」と、その変わった発言通りの真相を明かしたわけだが、2人をよく知るマドン氏でさえ、その経緯や矛盾点に納得がいっていないようだ。
 またマドン氏は、野球界は、将来、通訳を雇う上でより詳細な身元調査が必要であることなどの持論を展開させた。現在MLBが問題を調査中で、内国歳入庁と国土安全保障省は共同でこの問題の捜査に乗り出している。

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