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井上尚弥の凄い肉体を中谷陣営は「でかい」(写真・山口裕朗)
井上尚弥の凄い肉体を中谷陣営は「でかい」(写真・山口裕朗)

「井上尚弥が中谷潤人に負ける要素が見当たらない」…5.2東京Dはハイブリット型モンスターで迎え撃つ…大橋会長は「1回から動く。中谷選手がどう出るかは9割方わかっている」不敵予告

 大橋会長はその戦略を隠さず「1ラウンドが見もの。いきなり動きますね」と言い、「(中谷が)どうやって出てくるかは9割方わかっている」と不敵に笑った。
 まさかの奇襲を仕掛けるのか。 
 井上も中谷が昨年6月に6ラウンドTKOで仕留めた西田凌佑(六島)との防衛戦で1ラウンドから仕掛けた奇襲について、スポニチの記者に質問されると「言い過ぎ」と父をたしなめたのとは裏腹にこう熱弁した。
「ひとつ言えるとすれば、中谷選手があれを見せてしまった。あれまではああいう戦い方をするイメージがなかった。会場の目の前で見せてくれたのはプラス。イメージが膨らんでいるのでどう出てきても対応できるイメージは持ちやすい」
 これも心理戦か。
 中谷は、前日の羽田空港での帰国取材で同じく長身のサウスポースタイルで、2階級上のスーパーミドル級の4団体統一王者であるサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)を空回りさせて判定勝利し、3階級4団体統一王者となったテレンス・クロフォード(米国)の試合を「参考にしている」と明かした。だが、井上は「ああはならない」と断言し、大橋会長も「中谷選手はクロフォードじゃない」と二の舞が起きることを否定した。
 中谷陣営の村野会長は会見のやりとりから聞いていた。
「いろんなことを想定をしているんだなと強く感じた。1ラウンドから集中してくるんだなと。いろんな作戦がある。(リングで)対峙して、お互い感じ取った状態から動きだす」
 そう警戒心を強めた。
 中谷を撃破した先にはWBA、WBC、WBO世界スーパーフライ級王者のジェシー“バム”ロドリゲス(米国)との対戦が計画されている。バムのプロモーターであるマッチルーム社のエディ・ハーン会長が「すでに初期段階の交渉をスタート。その試合は避けられない。ボクシング界でも最大級の試合の一つだ」と明かした。
 だが、バムは2階級上の井上とのスーパーマッチを見据えて、6月13日に米国でまずひとつ上の階級のWBA世界バンタム級王者のアントニオ・バルガス(米国)と対戦することが発表されている。
 そのことを会見で井上に質問したが、大橋会長が「次の試合しか頭にない」とやんわりと遮った。
 先を見て足元をすくわれるような油断は陣営には一切ない。
 井上が中谷に負ける要素は何ひとつ見当たらない。
 井上は勝って得るものより負けて失うものの方が大きいリスクのあるビッグマッチをあえて自分が提案して実現した。
「重圧は今に始まったことじゃない。大一番で負けられない気持ちは強いがボクシング人生はここで終わりじゃない。だから通過点と言う言葉を使わせてもらった。試合をする上で絶対に逃げられない。プレッシャー、重圧に左右されることはない」
 運命の「THE DAY」まで残り11日。ボクシングに「絶対はない」がモンスターには「絶対がある」のかもしれない。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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