「なんですかそれ?井上家ではそんな話は出ていない」で始まった井岡一翔戦で井上拓真が2度ダウン奪いWBC王座防衛…右目眼窩底骨折疑いで病院直行の37歳レジェンドは引退か現役続行か?
井岡戦の話が浮上した際に「真吾さんと兄の尚弥がこの試合に反対している」との噂が流れた。
真吾トレーナーは怒っていた。
「なんですかそれ?意味わかんないです。尚も自分も井上家で一切そんな話は出ていませんよ。拓真が堤戦の時のように温度差が違う、同じ気持ちでできないいなら試合そのものがダメですよ。でも同じ気持ちで練習ができて天心に勝って王者になって気持ちがあがっている。今の拓真なら結果はわからないが相手が誰でも戦える。だから天心に勝った時に次は井岡でお願いしますと会長に希望を出していたんです」
今年3月に那須川天心(帝拳)を3-0判定で破った拓真の覚醒は本物だった。
リング上のインタビューでは「自分はまだまだこんなもんじゃないと証明したい。井上尚弥の弟ではなく井上拓真とアピールしたい」と力強く言った。
成長の手応えを感じているのでは?
試合後の会見でそう聞くと「いい所は出せたけれどまだまだ物足りない。まだまだノビシロはある」と返した。
この謙虚さが30歳にしての覚醒の理由かもしれない。
拓真は「統一戦をやりたい」と希望しているが次戦は天心との再戦だ。天心は4月11日のWBC世界同級挑戦者決定戦でメキシコのレジェンドであるファン・フランシスコ・エストラーダを9ラウンドでギブアップさせ、指名挑戦権を得た。その再戦は9月にも予定されている。
拓真には、天心のリベンジを返り討ちにする自信がある。
「終わったばかりなんで何も考えたくないが、決まれば前回同様にしっかり倒すだけ」
真吾トレーナーも「同じ結果になりますよ」と断言した。
一方の井岡は、試合後、控室で右目の簡易検査を受けたところ、焦点があわず、いわゆるダブルビジョンの症状が現れ、眼窩底骨折の疑いがあったため、会見をキャンセルして病院に直行した。サラストレーナーは、「階級の壁があったと思う」と敗因を分析した。
日本人初の5階級制覇を狙ったバンタム級は大晦日のWBA世界同級挑戦者決定戦で一度戦っただけ。2度もダウンを喫したのは、バンタム級の耐久力がなかったと分析したのだ。体幹は強くフィジカル負けはしていなかったがスピードも拓真に大きく劣っていた。
37歳の井岡は、これを最後に引退するのか。5階級制覇の夢を捨てず現役続行をするのか。井岡の持論は「負ければ終わり」であり「求められ続ける限りリングに上がる」というもの。つまり世界へ再挑戦する実力と商品価値が井岡に残っているかどうか。
井岡の去就にも注目が集まる。

