• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • 「W杯史上最大級のスキャンダルだ」ノルウェー激怒…イングランド同点弾直前にボールがピッチ上空のカメラ用ワイヤーに「当たっていた」との疑惑…FIFA否定も当たっていたら得点無効?
ノルウエーのGKニーランのフィードが空中に張られたカメラ用のワイヤーに当たった?(写真:新華社/アフロ)
ノルウエーのGKニーランのフィードが空中に張られたカメラ用のワイヤーに当たった?(写真:新華社/アフロ)

「W杯史上最大級のスキャンダルだ」ノルウェー激怒…イングランド同点弾直前にボールがピッチ上空のカメラ用ワイヤーに「当たっていた」との疑惑…FIFA否定も当たっていたら得点無効?

 サッカーのW杯北中米大会、準々決勝のイングランド対ノルウェー戦が11日(日本時間12日)、米マイアミで行われ、1-1のまま延長にもつれこむ激闘となりイングランドが2-1で勝利した。だが、前半のアディショナルタイムのジュード・ベリンガム(23)の同点ゴール直前に、GKのゴールキックがピッチ上空に設置してあるカメラ用のワイヤーに当たって軌道が変わったとノルウェーサイドが激怒した。FIFAはデータを公開して否定したが、もし当たっていれば、その時点でドロップボールとなり、この同点ゴールは生まれていなかったことになる。“疑惑”の取り消しゴールに加えてさらに物議を醸す問題が残った。

 ノルウェーのソルバッケン監督は「当たった」と証言して激怒

 延長戦の末、イングランドに敗れたノルウェーを激怒させたのは、勝ち越しゴールが取り刺された後半10分の疑惑の判定だけではなかった。前半のアディショナルタイムのイングランドの同点ゴールにつながる場面で、ボールがピッチの上空に設置されたカメラ用のワイヤーに「当たった」という疑惑だ。
 GKのエリアン・ニーランが、右サイドに張るアレクサンデル・セルロートを狙ってロングフィードを蹴った。だが、空中で失速したかのように角度が変わり、セルロートの遥か手前に落下。それをイングランドのエリオット・アンダーソンに奪われ、そこから左サイドを突破されクロスからベリンガムが同点ゴールを決めたのだ。ニーランは空中のワイヤーを指差して抗議。ハーフタイムに入る直前には、スターレ・ソルバッケン監督が興奮した様子で審判団に何かをまくしたてていた。
 ノルウェーのアシスタントコーチであるケント・ベルゲルセン氏は、後半開始直前に、ノルウェーのテレビ局「TV 2」に、こう語った。
「ゴールの直前、エリアン(・ニーラン)があそこのピッチ上空にあるカメラのワイヤーに当ててしまった。そのためボールは本来進むはずだった距離より短くなった。審判は、そこを確認すべきだった」
 そう激怒した。
 現役時代ノルウェーの国内クラブでMFとしてプレーしていたノルウェー国営放送「NRK」のサッカー解説者、クリストファー・ロクベルグ氏は、その疑惑について、こう厳しい指摘をしていた。
「もしあのボールがドローンカメラやワイヤーに当たっていたのなら、これはスキャンダルだ。その場合はドロップボールになるべきで1-1の同点ゴールが認められるべきではなかった。言葉が出ない。これまでこんなものを目撃したことはない。もしこれが試合の結果を左右することになれば、W杯史上最大級のスキャンダルの一つとして残るだろう」
 ノルウェー公共放送局「NRK」によると、国際サッカー評議会(IFAB)の規則では、ボールが競技の一部ではない物体に当たった場合、ドロップボールで再開されることになっている。同メディアはニーランのキックによるフィードの映像を分析した。そこでは、ボールが落下する前に突然ボールの軌道が変化している様子が確認できる。
 現役時代にノルウェーの国内クラブでFWとしてプレーしていた「NRK」の解説者カール=エリク・トルプ氏は、「もしボールがケーブルに当たったことが明らかになれば、これは史上最大級の審判スキャンダルになる」と批判した。
 だが、FIFAは「NRK」の取材に対して「我々はデータを確認したが、ボール内のチップから送られるグラフ上では何の変化も確認できなかった」と返答し、ボールが、ワイヤーに当たったという疑惑を否定した。公式球には、センサーが内蔵されており、何かに接触があった場合、感知できることになっている。
 その後、FIFAは試合中のチップから送られてくる音波のグラフ映像も公開した。
「ボールがワイヤーに当たり、ボールの軌道を変えたという証拠は存在しなかった」というのがFIFAの説明だ。

 

関連記事一覧