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スペインのルイス・エンリケ監督が日本戦前日の公式会見で「2位狙い説」を完全否定した
スペインのルイス・エンリケ監督が日本戦前日の公式会見で「2位狙い説」を完全否定した

なぜスペイン監督は「2位狙い説」を完全否定したのか…「我々のボール支配率は高いかもしれないが日本戦はタフは試合になる」

 

 FIFAワールドカップ・カタール大会のグループEで2位につける日本代表が、今日1日22時(日本時間2日4時)からドーハ郊外のハリーファ国際スタジアムで、首位のスペイン代表とのグループステージの最終戦に臨む。11
月30日には両チームの公式会見が行われ、スペインのルイス・エンリケ監督(52)は日本に勝利と1位突破を譲り、準々決勝で予想される優勝候補ブラジル代表との対戦を避ける、というスペイン発の報道を「そんな甘い計算をしている余裕はない」と言下に否定した。その真意を探った。

 「グループステージ敗退もある。そんな甘い計算をしている余裕はない」

 

 スペインの一部メディアが最初に報じ、直接の被害を受けるドイツなど、多くの国のメディアを騒然とさせている“2位通過作戦”を、当事者であるスペインの指揮官が完全否定した。
 ドーハ郊外のメインメディアセンター内で30日に行われた、グループEの最終戦へ向けた公式会見。森保一監督(54)とGK権田修一(33、清水エスパルス)が臨んだ日本に続いて登壇したスペインのエンリケ監督は、日本との対戦を次のように位置づけた。
「われわれにはアドバンテージがあるが、それでも勝って次へ進む必要があると考えている」
 指揮官が言及した「次」をめぐって、実は大きな波紋が広がっていた。
 グループEは各チームとも2試合を終えて、1勝1分けのスペインが勝ち点4ポイントで首位をキープ。1勝1敗の日本が同3ポイントで2位に、同じく3ポイントながら得失点差で劣るコスタリカ代表が3位につけ、1分け1敗のドイツ代表が同1ポイントで続いている。
 1日の最終戦でスペインが日本に勝てば、1位でのグループステージ突破が自動的に決まる。しかし、決勝トーナメントを見すえた場合、グループGを1位で突破するとみられる優勝候補のブラジルと、8日の準々決勝で顔を合わせる確率が極めて高くなる。
 3大会ぶり2度目の優勝を狙うためにも、可能ならば準々決勝でブラジルと対戦するのは回避したい。そこでスペインの一部メディアが報じたのが、最終戦で日本へ勝利と1位突破を譲り、2位で通過するスペインは決勝までブラジルと当たらないルートを目指す作戦だった。
 公式会見では報道内容の真偽が、エンリケ監督に対して問われた。すでに報道を見聞きしていたとみられる指揮官は、厳しい口調で“2位通過作戦”を言下に否定した。
「想像してみてほしい。たとえばわれわれの試合とコスタリカとドイツの試合がともに0-0で進んでいき、(後半アディショナルタイムの)95分に日本とコスタリカがゴールを決めたとしたら、われわれはグループステージ敗退に追いやられる。そんな甘い計算をしている余裕はない」

 

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