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物議を呼んだ三笘の逆転ゴールのアシストの場面。VARで認められたが数ミリラインにかかっている(写真・AP/アフロ)
物議を呼んだ三笘の逆転ゴールのアシストの場面。VARで認められたが数ミリラインにかかっている(写真・AP/アフロ)

海外メディアは日本のスペインを破る“番狂わせ”をどう報じたか…「2度目の熱狂」「武士道の勇気」「逆転ゴールのVAR判定に物議」

 FIFAワールドカップ・カタール大会のグループE、最終戦が1日行われ、日本代表はスペイン代表に2-1で逆転勝利してグループ1位で2大会連続4度目の決勝トーナメント進出を決めた。ドイツ代表はコスタリカ代表に4-2で勝利し勝ち点4でスペインに並んだが、得失点差でスペインが2位となりドイツのグループステージ敗退が決定した。FIFAランキング24位の日本がドイツ戦に続き、W杯優勝経験国(2010年)のスペインを倒す大番狂わせに海外メディアは注目。田中碧の逆転ゴールにつなげた三笘薫のアシストがゴールラインを割っていたかどうかがVAR判定に委ねられたことも物議を呼んだ。

 「三笘と堂安の投入でまるでドイツ戦のデジャブのようなゲームが」

 

 日本が再び世界に衝撃を与えた。初戦でコスタリカに7-0で勝った2010年の南ア大会の優勝国である“無敵艦隊”スペインに前半0-1とリードを奪われた日本が逆転勝ちしたのだ。後半のわずか6分間に起きた逆転劇だった。
 海外メディアも一斉に日本の大金星を取り上げた。
 敗れたスペインの地元紙「マルカ」は、「ありがとう、ドイツ!ありがとう、ハベルツ!」と、皮肉をこめた見出しをつけて日本対スペインを報じた。ドイツがコスタリカに勝利したことで、スペインは日本に敗れてもグループリーグ突破を決めたため、2ゴールを決めたドイツのFWカイ・ハベルツの名前をわざわざ見出しに取ったのだ。
 そして「スペインは悲惨な試合で課題のカタログを示した。彼らは芝生とベンチで迷子になった。後半に混乱し、5分間で2失点し、ベンチやピッチはパニックモードに入り、敗退の危機をさまよった。スペインは対応力がなく、リズム、プレー、組織的な連携もなく、日本を助けた。日本はドイツ戦のように逆転に成功した」と試合展開を紹介。
 日本については、「規律を守る日本は彼らのプランを実行した。最初の30分は眠たいチームだったが、その後、ゲリラ戦を繰り広げた」と評価した。
 イタリアの大手スポーツ紙「ガゼッタ・デッロ・スポルト」は「信じられないほどの日本。スペインに勝って1位だ。エンリケ(スペイン監督)には今モロッコがある」との見出しを取り、日本の大金星を伝えた。
 同紙は武士道の「英雄的な勇気」という言葉を引用して日本の戦いを「壮大な物語が、森保監督の代表チームを称賛し、信じられないほどの偉業を再現した」と称えた。
「後半に森保監督が長友と久保を外して三笘と堂安を投入すると、まるでドイツ戦のデジャブのようなゲームが始まった。同点弾はスペインのGKからのビルドアップのパスが発端となり、伊東は、それを予測して奪い、非の打ちどころのない堂安のシュートが(GKの)シモンを驚かせた。逆転劇は51分。フライブルクのストライカー(堂安)からの合図(パス)によって始まり、斜めに入ったボールを三笘がスライディングで折り返して、ロドリが(ゴールキックだと)気を取られている間に田中が押し込んだ。VARのチェックが行われ、約3分後にゴールが認められた」と、試合経過を細かくレポートした。
 また同紙恒例の選手採点では堂安が最高の「7.5」と評価された。

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