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今日ゴング!那須川天心(左)が日本バンタム級2位の与那覇勇気とのデビュー戦に挑む
今日ゴング!那須川天心(左)が日本バンタム級2位の与那覇勇気とのデビュー戦に挑む

今日ゴング!那須川天心は日本バンタム級2位を相手に衝撃のボクシングデビューを飾れるのか…“勝ち食”は母親手製「愛のおかゆ」

 計量後のリカバリーの勝ち食は、母手製の「おじや」。この日は、母が、それをポットに入れて計量会場に駆けつけた。
「愛のこもったおかゆを食べる。これが勝つ源」
 当日の体重増加は4キロから5キロに収めたいという。
 前日の公式会見では「大きな舞台でデビューする以上、求められることもやることもわかっている。戦いだけじゃなく入場からすべてを通じて僕の大会にしたい。主演、製作、監督、そして戦うのも全部僕。天心劇場を見せますよ」と豪語していた。
 プレッシャーは感じない。
「どう戦っても賛否はある。これはボクシングスタイルじゃないと言われるかもしれない。でも、そんなもの関係ないし、まったく気にしない。ボクシングルールの上での那須川天心の戦いをする。それ以上もそれ以下もない」
ーー見せたいのは従来の枠を超えるボクシングか?
「その思いはあるが、ナチュラルで何が出るか。基本があってのそういうこと。常に研ぎ澄ましてきた。そこは試合中に勝手に出るもの」
 では天心は衝撃のデビューを飾れるのか。
 まずはボクサー仕様への変貌度を検証してみる。
 帝拳の本田明彦会長は「プロテストの段階では、この相手だときついかなと思っていた。そこからの伸び方ががこちらの期待を超えるものだった。山下会長は“与那覇はパンチがありますよ”と脅すが、ここまでくればいい勝負になる」と期待を寄せる。
 この半年間に2度、渡米してボクサーへのバージョン変更に取り組んできた。苦労したのは、距離感とラウンド数。当初は疲労で足が動かなくなり4ラウンドのスパーリングも満足にできなかったという。
「日々経験で成長が目に見えてわかった。1日、1日が学校みたいだった」  
 自らの限界を解除したとき、そこに新しい風景が広がったという。
 理論的解説に定評のある元WBA世界スーパーフライ級王者の飯田覚士氏も、2月のプロテストからの成長度をこう評価した。
「プロテストから、まるっきり動きが変わっていますね。まずはベタ足ではなくつま先でのボクシングステップができるようになり、重心の位置がキックの後ろから真ん中に変わりました。無駄なステップがそぎ落されてもうボクシングの距離感で戦えるようになっています。しかも、サウスポー特有の動きまで身につけています。オーソドックススタイルのボクサーの左足の半歩外に右足を置くポジション、つまり左ストレートが当たるポジションを無意識にキープできていて、内側から入ってサイドへ動く体の使い方まで。半年や1年ででできるような動きじゃないですよ。1日、1日いかに真剣に全力で必死に取り組んできたがわかるし、彼の理解力、吸収力の高さを示すことではないでしょうか」
 飯田氏は、当日ライブ配信するアマゾンプライムビデオで公開された米国合宿中に行った元WBO世界スーパーバンタム級王者、アンジェロ・レオ(28、米国)とのスパーリング映像を見て、そのディフェンス力の高さにも驚いたという。レオは、井上尚弥が7月25日に挑戦するWBC&WBO世界同級王者のスティーブン・フルトン(28、米国)に2021年1月に0-3判定で敗れて王座を失った現役の世界トップランカーだ。
「目がいいですね。パンチをもらわない。ステップ、パーリング、ブロックなどのディフェンススキルを駆使して、世界王者クラスのパンチをさばいているので驚きました」
 では試合はどうなるのか。

 

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