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フルトンと因縁のあるWBC世界暫定フェザー級王者のフィゲロア(左)が井上尚弥に対戦ラブコール(写真・REX/アフロ、山口裕朗)
フルトンと因縁のあるWBC世界暫定フェザー級王者のフィゲロア(左)が井上尚弥に対戦ラブコール(写真・REX/アフロ、山口裕朗)

「井上戦はメガファイト。攻撃的な試合で驚かせることができる」井上尚弥がTKO勝利したフルトンと因縁のあるWBC暫定フェザー級王者のフィゲロアが対戦を熱望

 1階級上のフェザー級王者からのラブコールでいえば、井上―フルトンのアンダーカードで、清水聡(大橋)を6ラウンドTKOしたWBO世界同級王者のロベイシ・ラミレスが先だった。
 ロンドン、リオ五輪の金メダリストであるラミレスは「井上が階級を上げてきてチャンスがあればぜひやりたい。いい試合になると思う。私のキャリアのプラスになるしファンのためにもなる」と宣言している。スーパーバンタム級で1試合やったばかりの井上に早くもフェザー級の王者からのラブコールが飛び交うのは異常事態。しかし、フルトンが4億円とも5億円とも言われるファイトマネーを手にし、井上が世界的な評価を受けているカリスマ的な存在になりつつあるのだから、標的にされるのも無理はない。
 ただ井上が5階級制覇を狙うかどうかという大前提の問題が残る。
 井上は、「しばらくスーパーバンタム級に留まると思う。しっかりとした体を作るには3年はかかる」としながらも、近い将来にフェザー級挑戦の可能性があることをこう示唆した。
「自分も現役生活の残りは限られている。(ライバルがいなくなって)やる意味がなくなったら最終章にさしかかっているので階級も考える。パフォーマンスをしっかりと出せるならフェザーでもやれる」
 大橋会長も「年内に4団体を統一、来年ネリ、カシメロ、その次に階級を上げてロベイシ・ラミレスとやっても面白い」との将来構想を語っている。
 史上初となる2階級4団体統一の偉業は、ウェルター級の4団体統一戦を9回TKOで果たしたテレンス・クロフォード(35、米国)に先を越された。だが、井上がバンタム、スーパーバンタム、フェザーの3階級で4団体統一を成し遂げれば、おそらく今後も、しばらく破られることのない大記録となる。もしかすれば、井上は、すでにそこまで考えているのかもしれない。
 だが、その前に12月にもWBA&IBF世界スーパーバンタム級王者、マーロン・タパレス(31、フィリピン)との4団体統一戦が待ち受けており、来年には、WBCの指名挑戦者であるネリ、元3階級制覇王者で、2年前に一度、対戦が決定していたジョンリル・カシメロ(33、フィリピン)らスーパーバンタム級の“刺客”を片づけなければならない。

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