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横浜の織田が沖縄尚学戦で最速154㎞をマークした(写真・スポーツ報知/アフロ)
横浜の織田が沖縄尚学戦で最速154㎞をマークした(写真・スポーツ報知/アフロ)

「織田翔希はドラフト1位で競合する」元ヤクルト編成部長が154㎞横浜エースを「山本由伸級の逸材」と評価…沖縄尚学の末吉良丞は「直球で空振りファウルが取れない。評価が難しい」

 第108回全国高校野球選手権大会の1回戦2試合、2回戦2試合が10日、甲子園で行われ、横浜の織田翔希と沖縄尚学の末吉良丞のプロ注目の対決は、横浜の7-2の圧勝に終わった。織田は9回二死までで139球、6安打12奪三振2失点で最速154キロをマーク。一方の末吉は最速143キロ止まりで、3回で6安打3失点して早期交代となり明暗を分けた。元ヤクルト編成部長でコーチとしてもヤクルト、阪神、楽天で故・野村克也氏の右腕として活躍した松井優典氏は「織田は1位で競合する今大会ナンバーワン。末吉は評価が難しい」と2人の実力を比較した。

 織田のグラブの位置の変化に注目

 

 1回戦で実現した昨年のセンバツと夏の甲子園の優勝校同士のビッグカード。しかも織田と末吉という“ドラフト四天王”の対決に前売り券が完売した。だが、いざ蓋をあけると横浜のワンサイドゲームとなった。
 元ヤクルト編成部長の松井氏は、「織田と末吉。そして野手の選手層の差が出たゲーム」と評した。
「この夏は織田の大会。全国を含めて高校ナンバーワンでしょう。前半は変化球主体。後半はストレート主体。2つの顔を見せてくれたことで評価がグンと上がった」
 強烈なインパクトを残したのは最速154キロをマークした織田だった。
 2回二死一、三塁で秋江駿斗に2-2からインコースへストライクを取りにいった142キロのストレートをレフトへ引っ張られて1点を失い、4回にも一死一、三塁のピンチを招くも、ここは秋江をスライダー、稲岡蒼斗をフォークで連続三振に仕留める。ボールゾーンに鋭く落ちる落差がやばかった。5回までは変化球で組み立てた。3回、慶留間大武に逆方向のレフトへ流し打たれたものの、そのボールは154キロを表示した。春夏の甲子園での最速記録の155キロにあと1キロに迫った。ちなみに155キロを出したのは2007年夏の佐藤由規(仙台育英→ヤクルト)、2013年夏の安楽智大(済美→楽天)、昨年春夏の石垣元気(健大高崎→ロッテ)の3人。
 だが、織田は、その球速表示を「見ていなかった」という。
「球速よりもしっかり空振りを変化球でとることができたのでそっちの方が嬉しい」
 神奈川大会では自己最速となる157キロを叩き出していた。
だが、6回からは一転、ストレートを軸に配球内容を変えた。松井氏が「プライドに火がついたと感じた」と指摘するのは7回二死三塁から仲村 虹星をすべてストレートで三球三振に仕留めたシーン。
 9回二死で、次戦を見据えて、小林鉄三郎にバトンを渡すも、139球目に稲岡をライトフライに打ち取ったボールも151キロをマークしていた。
「内容としては良くなかったところがあると思うんですけど、悪いなりに(捕手の)脇山とバッターを見て配球を組み立てることができたのでそういったところは凄く良かった」
 織田はピッチング内容をそう振り返った。
 松井氏は、こう分析した。
「打者が何を狙っているかを察知できるセンスがある。タイミングも1球、1球、打者によってフォームで変化をつけていた。右足の軸に体重を乗せて、ドンと打者に向かう無駄のないメジャーで主流のフォームだが、後半は左手のグラブの位置が少し高く上がっていた。そのことでタメができてストレ―トの威力が増していた。ボールが先行してストライクを取らねばならないカウント球で、いかにスピードが落ちず質のあるストレートをコースに投げきれるかを好投手の判断基準として見ているが織田にはそれがあった。横浜の大先輩である松坂大輔に比べると、スライダー、フォークの変化球は、すぐにプロで通用するレベルにはないが、将来山本由伸級の投手になれる素材であることは間違いない」

 

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