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“替え玉ボクサー事件”の当事者だったオイコラ(右)と日本フェザー級王者の松本圭佑が2冠戦の前日計量後にフェイスオフ(写真・山口裕朗)
“替え玉ボクサー事件”の当事者だったオイコラ(右)と日本フェザー級王者の松本圭佑が2冠戦の前日計量後にフェイスオフ(写真・山口裕朗)

「もう終わった話だ。オレは何も知らない」“替え玉ボクサー事件”当事者のオイコラが不機嫌モード…今日“ミラモン”松本圭佑と注目のフェザー級2冠戦

 一方のオイコラの挑戦を受けて立つ日本王者の松本も「明日、別人だったら、さすがにタイトルマッチではやばいでしょう」とジョークを飛ばして報道陣を笑わせた後に、こう決意を語った。
「その話題(替え玉事件での注目)に左右されず勝ちに徹したい」
 松本は、大橋ジムでチーフトレーナーを務める元OPBF東洋太平洋フェザー級王者、日本同級王者で世界挑戦経験もある松本好二氏の長男。子供の頃からU-15の大会で連覇するなど敵なしで未来の世界王者候補として注目を集めてきた逸材でもあり、フジテレビ系列のドキュメンタリー番組「ミライ☆モンスター」に何度も取り上げられてきた。
 デビュー戦以来8戦7KOで、4月に日本フェザー級1位で元日本フェザー級王者の佐川遼(三迫)と日本フェザー級王座決定戦を行い、3-0判定勝利。史上初となる同階級での親子日本王者を達成した。中盤にボディ攻撃からの猛反撃を受けたが、そこに耐えきって終盤に盛り返した。初の10ラウンドを戦った経験も含めて、松本にとって財産となるような好ファイトだった。今回は、そのベルトの初防衛戦であり、WBOアジアパシフィック同級王座への挑戦でもある。
「オイコラの体つきはいいし練習をしてきているという印象がある。でも今回は相手がどうこうよりも自分が持っているものを全部出す感覚でいく。オイコラは足を使う印象が強いが出るところで出てくる。ジャブの差し合いなどの技術で負けないように勝負したい」
 そして、こう続けた。
「早くオイコラの動きを察知し対応できるかがKOできるかどうかのポイント。察知できればカウンターや隙をついていいパンチを当てられる。まずは慎重に勝ちに徹したい」
 14戦11勝6KO1敗2分の戦績を持つオイコラは一発で仕留めるパンチはないがスピードとコンビネーションを含めたテクニックを兼ね備えた“最強の挑戦者”でもある。意外な形で、注目を浴びることになったダブルタイトル戦で松本は、その成長度と世界へ向けてステップアップするための資格を問われることになる。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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