「37歳の井岡一翔は70%の出力でしか練習できていない」5.2東京D決戦へ井上拓真陣営が仕掛け、井岡陣営は「全部を見せる必要はない」と武器隠す…5階級制覇が「ボクシング人生の集大成」
「まだ未知な部分もある。自分の幅を探る上で今までやってきてなかったことをやるのが一つの突破口、気づけるポイント。そこで感性を高めボクシングに落とし込んでいくのがいい。バンタムの肉体の完成度?それはまだわからない。ただバンタム級で戦うというよりか、井上拓真選手と戦って勝つという結果を求めることしか考えていない」
井岡も大橋陣営と同じく「12ラウンドを戦う準備している」という。
井上拓真は天心戦では3ラウンドから戦術を変更してプレスをかけて圧倒した。だが、本来はスピードとカウンターのスキルを活かした出入りのボクシングが持ち味だ。その駆け引き、技術戦になると、井岡のキャリアが一枚上手。その意味で「相性がいいのではないか」と、筆者は考えているが、井岡はこう誤魔化した。
「やってみないとわからない。相性が良い悪いよりも勝つしかない。相性が悪いから戦いづらかったという話じゃないので、どんな展開になっても自分が崩れず、自分のいい展開に持っていけるように練習している。もちろん相性はあると思いますが、勝つ。そこだけです」
一方の大橋陣営も「対応」がポイントのひとつと見ている。
「毎日と言っていいくらい(井岡の)映像を見て、“このパンチが危ない”などを研究している。通じるか通じないかはわからないが、井岡さんも持っているが、お互いに対応力が大事になってくる」とは鈴木トレーナー。
今回の試合はWBCルールにのっとり4ラウンド、8ラウンド後に採点が公開される予定。井上拓真は天心戦では、それを味方につけた。4ラウンド終了後に公開されたドローの途中採点で天心を焦らせた。
北野トレーナーは「こっちとしてもやりやすい。“ここまででこうならこう”と。真吾さんとシミュレーションもしてある」と明かした。
一方の井岡は「あまり気にしていない」という。
「状況はわかりやすいですけど、それが自分にどう働くかはわからないのでその時その時でセコンドと話しながら自分たちのペースを取れたらいい」
英大手ブックメーカー「ウィリアムヒル」のオッズは井上拓真の勝利が1.44倍、井岡のそれがが2.62倍で、若干井岡が不利と出ている。
佐々木会長が笑い飛ばす。
「拓真選手はバンタムで長く戦っていてしかも王者ですからね。そういうオッズもおかしくない。まあサプライズを起こしますよ」
今日18日には井上拓真が公開練習。だが、井岡陣営は視察に訪れないことを大橋陣営に伝えてきた。これもまた心理戦か。
井上尚弥対中谷潤人よりも勝負論がある戦いなのかもしれない。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

