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セレモニー的な出場が物議を醸した吉田麻也がアイスランド戦での日本代表の収穫と課題を語り尽くした(写真・AP/アフロ)
セレモニー的な出場が物議を醸した吉田麻也がアイスランド戦での日本代表の収穫と課題を語り尽くした(写真・AP/アフロ)

「W杯前の大事な試合で疑問」か「素晴らしい一歩」か…異例セレモニーが賛否両論の吉田麻也がアイスランド戦の「収穫と課題」を熱弁…「セーフティーなプレー選択が多かった」

 サッカーのW杯北中米大会に臨む日本代表が31日、MUFGスタジアム(国立競技場)で行われたアイスランド代表との壮行試合を1-0で制した。終了間際の後半42分にFW小川航基(28、NECナイメヘン)が頭で決勝ゴールを決めた。この試合限定で約3年半ぶりに招集され、サッカー人生のひと区切りとして先発したDF吉田麻也(37、LAギャラクシー)が交代した前半14分には、両チームの選手が花道を作って送り出した。異例の光景にSNS上で賛否両論が飛び交う中で、米国で現役を続ける前キャプテンは森保ジャパンへの置き土産として課題と収穫をあげた。

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 ポーランドの審判団も見て見ぬふりをした。
 左腕にキャプテンマークを巻き、3バックの真ん中で先発していた吉田とDF伊藤洋輝(バイエルン・ミュンヘン)の交代が表示されたのは前半13分。しかし、クロアチア代表に敗れた前回W杯カタール大会のラウンド16以来、1273日ぶりに日の丸を背負った37歳のベテランがピッチを去るまでに1分以上の時間が経過していた。
 その間に吉田は、日本、アイスランド両チームの選手たちハーフウェイラインを挟んで作った花道を引き上げていた。ボランチで先発していたチームキャプテンの遠藤航(33、リバプール)の左腕に腕章を巻き、リザーブだった盟友のDF長友佑都(FC東京)とハイタッチ。そして出迎えた森保一監督と熱い抱擁を交わした。
 MUFGスタジアムにアイスランドを迎えた壮行試合では、来たるW杯北中米大会でも採用される新競技規則が適用されていた。たとえば選手交代時は、第4審判員が交代ボードを掲げてから10秒以内にピッチから去らなければいけない。
 試合後の取材エリア。メディアから「10秒以上かかっていましたね」と問われた吉田は、照れくさそうに言葉を紡いでいる。
「かかっていましたけど、審判団が空気を読んでくれましたね。自分には十分すぎるほどの豪華な花道を作っていただいて本当に恐縮です」
 アイスランド戦を翌日に控えた記者会見で、森保監督はこの試合限定でサプライズ招集した吉田を先発させた上で、開始10分をめどに交代させるプランを明かしていた。もっとも、この段階ではキャプテンを務めるのは遠藤とつけ加えていた。しかし、実際に選手入場時に先頭で姿を現したのは吉田だった。
 前日に森保監督へ直談判して、腕章を吉田に託した遠藤が言う。
「監督は僕を気遣ってくれたと思うんですけど、形的には麻也さん(吉田)がキャプテンマークを巻いてプレーするのが一番良いというか、麻也さんへのリスペクトの思いを示せると思いました。麻也さんは代表チームに対して、それに値するだけの活躍や貢献をしてくれたのは、僕を含めたすべての選手がわかっているので」
 8月に38歳になる吉田は、現役を引退するわけではない。2023年8月に加入したLAギャラクシーのセンターバックとして、W杯北中米大会後に再開されるメジャーリーグサッカー(MLS)の後半戦に備える。
 ただ、代表引退も明言していなかった吉田は、アイスランド戦を「ひと区切りとさせて下さい」と位置づけていた。森保監督も吉田が今も抱く代表への熱い思いを北中米大会へ臨むチームに注入し、同時に2010年から代表でプレーし、自身の第1次政権ではキャプテンを託した吉田へ感謝の思いを伝える上で10分の限定起用を考案した。
 もちろん日本サッカー界では前例のない試みとなる。しかも舞台は優勝を公言している北中米大会の壮行試合。指揮官はこんな言葉もつけ加えていた。
「大事な壮行試合でセレモニー的に起用するのは賛否両論があると思う」
 懸念は的中する。SNS上では花道を引き上げる吉田の姿に「泣けた」や「ありがとう」といった声だけではなく、次のような批判的な投稿も少なくなかった。
「思い出作りはW杯の後にでも出来ただろうに」
「試合中に相手も並ばせんなや!冷めるわ!」
「W杯直前の大事な試合でのセレモニーに疑問を感じる」

 

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