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トランプ大統領の特使の無茶な要求にイタリアがノー!(写真・ロイター/アフロ)
トランプ大統領の特使の無茶な要求にイタリアがノー!(写真・ロイター/アフロ)

「イランの代わりにイタリアにW杯出場を」トランプ大統領のFIFAへの”無茶苦茶”要請にイタリアが「そんな提案は侮辱だ。サッカーは能力主義」「不可能で不適切」と猛反発

 一方のイタリアは3月の欧州予選プレーオフ決勝でボスニア・ヘルツェゴビナに敗れ、ロシア、カタール両大会に続いてW杯出場を逃している。今月に入ってイタリアサッカー連盟会長に続いて、ジェンナーロ・ガットゥーゾも代表監督を引責辞任し、トルコと共催する2032年の欧州選手権へ向けて建て直しに奔走している。
 ここまでの経緯を受けて、英国紙『The Guardian』はスポーツ界に露骨に介入してきたトランプ政権の動きを痛烈に批判している。
「確かにイラン代表のW杯参加は、米国及びイスラエルとの戦争の影響で憶測の的と化してきた。しかし、もしイランの地位が変わるとしても、イタリアが彼らに置き換わる明確な論理は存在しない。最も有力な候補と見なされるのは、アジア大陸プレーオフでイラクに敗れたアラブ首長国連邦となるだろう」
 突如として当事国となったイタリアも戸惑いを隠せない。開催国のひとつである米国のスポーツ専門放送局『ESPN』は、代替出場を断固として拒否するイタリア政府のスポーツ大臣アンドレア・アボディ氏の声明を伝えている。
「イタリア代表の2026年W杯への出場はまず不可能であり、そして不適切である。不可能と不適切のどちらが先に来るのかはまったく関係ない。すべては予選において、ピッチの上で勝ち取らなければいけない。サッカーにおける世界最大にして最高の大会は、能力主義のままであるべきだと強く思っている」
 同メディアはさらに複数の政権有力者のコメントも伝えている。
「イタリアのすべてのスポーツ団体を統括する、同国オリンピック委員会のルチアーノ・ブオンフィリオ委員長は『私はむしろ侮辱されたと感じている。ワールドカップに値する国だけが出場しなければいけないからだ』と不快感を示した。これには財務大臣ジャンカルロ・ジョルジェッティも『非常に恥ずべき事態だ』と同調している」
 イランとイタリアを巡る一件に関して、トランプ大統領は自身のXを含めて、いっさいのコメントを公表していない。それでもW杯開幕まで2カ月を切った段階で、皮肉にも昨年末にインファンティーノ会長からFIFA平和賞を授与されたトランプ大統領による、予測不能かつ常識外の言動にサッカー界が大きく振り回されている。

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