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仏デシャン監督(右)はエムバペに人種差別的誹謗中傷問題の影響がないことを断言(写真・ロイター/アフロ)
仏デシャン監督(右)はエムバペに人種差別的誹謗中傷問題の影響がないことを断言(写真・ロイター/アフロ)

「甘く見るな!ロナウジーニョも逮捕したんだぞ」エムバペ人種差別問題がドロ沼化…仏マクロン大統領が援護表明も問題の議員は謝罪拒否し再反撃…デシャン監督「精神的ダメージなし」を強調

 ベスト8の戦いを前に優勝候補であるフランスのエース、キリアン・エムバペ(25)がパラグアイの上院議員であるセレステ・アマリージャ女史(61)からSNSで「野蛮人」「チンパンジー」などと人種差別的な誹謗中傷を受けた問題がドロ沼化している。エムバペが反撃、フランスのマクロン大統領までエムバペ擁護の投稿を行うも、アマリージャ議員は再び「甘くみるな。ロナウジーニョも逮捕したんだぞ」と反撃した。ディディエ・デシャン監督(57)はエースに精神的ダメージがないことを明かしている。

 「投稿は削除したが謝罪するつもりはない」

 エムバペが人種差別的な攻撃を受けた問題がドロ沼化している。
 フランスは決勝トーナメントの2回戦でパラグアイのダーティなサッカーに対しても冷静に対処してエムバペのFKで勝利した。試合後、握手を無視したエムバペが相手GKに背中にボールをぶつけられるなどしたが、パラグアイのアマリージャ議員は直後に自身のSNSでとんでもない人種差別的な誹謗中傷を行った。
「この野蛮人は文字を書くことすら覚えなかった。母乳の代わりにココナツを吸って育ち彼が耳にした中で最も知的なものはチンパンジーの鳴き声だった。フランス人を装って強がる植民地化されたカメルーン人。劣等感の塊で、成金で傲慢で醜い男だ」
 エムバペの父親はカメルーン出身。名指しはしなかったが明らかなエムバペへの誹謗中傷だった。
 エムバペもただちにSNSで「卑劣でその職に就く資格のない女性だ。あなたはパラグアイを代表する存在ではない」「私はこのような人間が世界中で憎悪や人種差別を広める自由を持つことを決して許さない」などと反撃。
 フランスサッカー連盟も「異常であり、受け入れがたい」との抗議の声明と共に法的措置をとることを表明。フランス当局のオンラインヘイト専門の捜査機関が、人種差別的侮辱の疑いで捜査を開始した。
 また国連人権高等弁務官事務所もエムバペを擁護する声明を発表。さらにマクロン大統領もSNSに、こう投稿して、エムバペ支持を表明した。
「キリアン・エムバペに、もう一つのゴールを。今回は人種差別に対するゴールだ。全面的に彼を支持する。言葉が人の尊厳を傷つけようとする時、私たちの価値観――尊厳、敬意、そして友愛――がそれに応える」
 自国の上院議員の人種差別発言が、外交問題にまで発展しそうになっている状況を受け、フランス「レキップ」によると、パラグアイ政府まで「上院議員による発言は、わが国が推進する平和的共存と人間の尊厳の尊重という価値観および理念に反するものであり、これを遺憾とし、強く非難する」との声明を表明した。また「パラグアイが歴史的に友好、協力、相互理解の関係を築いてきたフランス国民に対する敬意を改めて表明する」とも付け加えた。
 だが、絶体絶命のアマリージャ議員は、謝罪どころか反撃した。
「エムバペへの投稿は人種差別的だった。 だから削除した、残念だ。 しかし、私は謝罪しない、言うべきことを言っただけだ」
 パラグアイメディア「ABC」及び国会での記者の取材に応じて、さらに、こう発言したのだ。

 

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