「私は過去に三木谷に二股の監督オファーをかけられた」楽天の吉井新監督がオーナー同席で正式発表も球界大御所は昔話を暴露し疑問…「辞めたばかりの最下位監督に何ができるか。奇妙な人選」
吉井氏は2022年に5位に終わったロッテ井口資仁監督の後を受けて、そのオフに投手コーチから監督に内部昇格した。1年目は2位、2年目は3位と2年連続でクライマックスシリーズに進出はするもリーグ優勝も日本シリーズ進出もできず3年目は最下位に沈んで契約更新はされなかった。現役時代は近鉄、ヤクルトでプレーし、メジャーにも挑戦し、メッツなど3球団でプレーした吉井氏は、再び日本に戻りオリックス、ロッテのユニホームを着た。筑波大で理論を学び、コーチ経験は豊富で、日ハム、ソフトバンク、ロッテで13年間も務め、2023年には、ロッテの監督をしながらWBCの投手コーチとして世界一を手にしたサポートした。会見で三木谷監督は、そのチームで監督を務めた栗山英樹氏が吉井氏を高く評価していたことを就任裏話として披露した。
投手育成に定評はあるが、広岡氏は「吉井はコーチタイプ。監督の器ではない」と一刀両断した。
そして絶対的な権力を持つ三木谷オーナーの責任に言及した。
「三木谷は野球のことを真剣に考えていない。中長期でチームを強くしようとしているようにはとても見えない。野球よりサッカーが好きのようだが、組織、運営、強化のすべてが野球とサッカーでは違うことをいまだにわかっていない。東北のファンの方々の気持ちがわかっているのか?と問いたい。私が三木谷を信頼しないのは、17年前の出来事が、今でも忘れられないからだ」
広岡氏はその17年前の事件を暴露した。
「ちょうど野村がクライマックスにチームを初めて導きながらクビになった年だ。私は三木谷から監督オファーを受けた。チームを長期的に根本から強くして欲しいという話だった。だが、三木谷は同時にブラウンにも監督オファーをしていた。後から聞いた話だが、私と交渉した同じ日に同じホテルで話をしていたというのだ。二股をかけていたのだ。信義に劣る行為だろう。ビジネスの世界と同じように考えていたんだろうな。当然、私は断った。ブラウンは1年でクビになって星野が監督に就任した。今回の一連の出来事を見て、ああ三木谷は変わっていないなと思った。そんな人物がオーナーのチームが強くなるわけがない。繰り返すが、一生懸命に応援してくれている東北のファンの気持ちをちゃんと考えた方がいい」
指揮を執って4年目の野村克也氏が、2009年に球団創設5年目にして初めてチームを2位に導き、クライマックスシリーズに進出したが、三木谷オーナーは契約を更新しなかった。そして元広島監督のブラウン氏が次期監督を務めることになるのだが、実は、当時77歳だった広岡氏にも監督オファーをしていたというのだ。広岡氏は創設時から三木谷オーナーから色々と相談を受けていたという。
「まだ6月。この1年間を無駄にしないという意味」で三木谷オーナーが異例のシーズン途中での監督就任を求め、そのオファーを受諾した吉井氏。果たしてどんな結果を見せることができるのか。その本当の答えが出るのは数年後になるだろう。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

