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フランスのエムバペがメッシに並ぶ大会8得点目でモロッコに引導を渡す(写真・ロイター/アフロ)
フランスのエムバペがメッシに並ぶ大会8得点目でモロッコに引導を渡す(写真・ロイター/アフロ)

「巨大エムバペ人形が燃やされる」ショッキング映像SNSで拡散も仏エースは人種差別問題の雑音封じる8得点目ゴールでモロッコ下して4強…足首痛め途中交代も「ちょっとした違和感。大丈夫」

 サッカーのW杯北中米大会の準々決勝のフランス対モロッコが9日(日本時間10日)、米ボストンで行われ、フランスは後半15分にエースのキリアン・エムバペ(27)のゴールで先制、さらに25分にも追加点を奪い2-0で勝利した。エムバペは、パラグアイ上院議員の人種差別的な攻撃を受ける騒動に巻き込まれエムバペに似せた巨大人形が燃やされる映像がSNSで拡散される問題まで起きた。だが、エムバペは、それらの雑音を黄金の右足で封印した。フランスは14日(日本時間15日)に決勝進出をかけてスペインとベルギーの勝者と対戦する。

 PKを止めれるも

 やはり決めたのはエムバペだった。
 0-0で迎えた後半15分。デジレ・ドゥエのワンタッチの小さなパスに反応したエンバペが、ペナルティエリエに入ったところからモロッコDFイッサ ディオプのマンマークを外して右足を振り抜いた。そう一発はゴール右上へ突き刺さった。今大会8得点目。得点王争いでアルゼンチンのリオネル・メッシに並んだ。
 エムバペは、前半14分に自らが倒されてPKを得た。フェイントをかけてグラウンダーで、ゴール右を狙うが、GKのビッグセーブで止められてしまっていた。
 試合後のフラッシュインタビューでディディエ・デシャン監督は「PKを外したが気にはしなかった。ちゃんとその後自分でカバーしたじゃないか」と振り返った。
 フランスは、さらに6分後に中央をドリブルで持ち上がったウスマン・デンベレのシュートで追加点を奪う。だが、執拗なチェックを受けていたエムバペが、ピッチに倒れ込み、起き上がれなくなり、後半32分にデシャン監督は交代を告げた。
 デシャン監督は「足首の違和感と痙攣もあって大事を取った。大丈夫だ」と明かした。エムバペも「ちょっとした違和感。大丈夫だ」と、14日(日本時間15日)の準決勝出場に問題がないことを強調。
「ロッカーに戻ってから感情は高まるんだろう。みんなで勝とうとした。力を緩めることなくここまできた。準決勝は目の前にあるし、まだまだ道程は長い。次に備えてリカバリーしたい」
 ピッチ上のフラッシュインタビューで淡々をそう語った。
 ピッチ外ではとんでもない騒動に巻き込まれていた。
 決勝トーナメントの2回戦でパラグアイに1-0勝利した後にパラグアイの上院議員であるセレステ・アマリージャ女史がSNSで「野蛮人」「チンパンジー」などと人種差別的投稿でエムバペを誹謗中傷した。
 エムバペも「卑劣でその職に就く資格のない女性だ。あなたはパラグアイを代表する存在ではない」「私はこのような人間が世界中で憎悪や人種差別を広める自由を持つことを決して許さない」などと反撃。フランスサッカー連盟も声明を出して、フランス当局は捜査に乗り出した。またマクロン大統領まで「全面的に彼を支持する」とSNSで表明。国連人権高等弁務官事務所もパラグアイの上院議員の発言を問題視した。
 だが、アマリージャ議員は、投稿こそ削除したが、「謝罪をするつもりはない」「フランス人たちが何を言おうと、私は全く動じない」と豪語。
 さらにパラグアイメディア「ABC」などを通じて「彼には『パラグアイ人には気を付けろ』と言いたい。私たちはここでロナウジーニョを逮捕したことがある。私を甘く見るな、エムバペ。私はあなたを訴えることができる。弁護士を雇えば、私があなたに勝てる可能性があると教えてくれるでしょう。ジェンダー暴力、女性に対する政治的暴力……。それこそ重大な問題なのだ」 と、エムバペの投稿を名誉棄損で“逆告訴”する可能性さえ示唆したのだ。

 

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