大岩ジャパン方針は“反森保”?!「私自身は個の成長という言い方はしていない」来年3月に森保監督からバトンタッチのU-21監督の大岩剛氏が“所信表明”
日本代表の次期監督に決まったU-21日本代表の大岩剛監督(54)が31日に都内で会見に臨み、9月に開幕する愛知・名古屋アジア競技大会に臨むU-21代表メンバー23人を発表した。来年3月から兼任するA代表としての監督方針については、半年契約で続投する森保一監督(57)とは、真逆の“反森保路線”とも受けとれる考え方を示した。
「大変名誉であり、大変重責」
2028年のロサンゼルス五輪を目指す世代別日本代表監督との兼任で、次期日本代表監督への就任が決まってから8日。大岩氏が初めて公の場に姿を現した。
都内で行われた、9月に開幕する愛知・名古屋アジア競技大会に臨むU-21代表メンバー23人の発表会見。日本サッカー協会(JFA)の山本昌邦技術委員長兼ナショナルチームダイレクターとともに登壇した大岩監督は冒頭で、来年3月からスタートさせるA代表監督との兼任体制への覚悟と決意を短い言葉を介して表明した。
「大変名誉であり、大変重責であると認識しています。私自身とスタッフとともにこの重責をしっかりと認識した上で、全力で挑んでいく所存です」
その後は会見の趣旨である愛知・名古屋アジア競技大会に関して聞いて欲しいと、大岩監督自身や司会を務めたJFA広報から要望が出された。それでも「重責」を背負った心境を問う質問が飛ぶと、指揮官は再び短く答えている。
「私の中でも非常に熟考しました。ただ、あくまでも来年からですので、まずは今年の2回の(U-21代表の)活動に対して、しっかりと責任を持たなければいけない、という気持ちのほうが今は強くあります」
バトンを引き継ぐ森保監督とのコミュニケーションを問われても同じだった。すべての代表チームの活動拠点となる、千葉市内の高円宮記念JFA夢フィールドで頻繁に顔を合わせている大岩監督は次のように語るに留めている。
「コミュニケーションは常に取っています。答えは簡単になりますけれども、今後も一緒にいるわけですから、今までもそうですし、今後も引き続きやっていければ」
しかし、日本サッカー界が長くテーマとして掲げる「個の成長」を具体的に問う質問に対しては、独自のイズムが展開された。
「いろいろなところで個の成長という言葉を聞きます。私自身は個の成長という言い方はしていないと思うんですけれども、チームがいろいろな場面でサッカーをするのであれば、それぞれの考えが一致していなければいけない。攻守において場所の認識、スペースの認識、ボールの認識、相手の認識といったものをそろえるのがまず私の仕事で、さらに対戦相手にいろいろなものを行使できた結果が個の成長につながれば、必然的により良いチームに成長していくと思います」
個の力に関しては、森保監督の発言が物議を醸した。
スペイン代表が1-0でアルゼンチン代表を破り、4大会ぶり2度目の優勝を果たした7月19日のW杯北中米大会決勝を、森保監督は現地ニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムで観戦。終了後にNHK総合の生中継に出演した指揮官は、ベスト32敗退からの再出発を期す日本代表の今後に対してこう言及した。
「すべての力を上げていかないといけない。組織力という部分では素晴らしいものがあると思うが、組織力をより高めるために個の力を培っていく必要がある」
結局は選手の力が足りなかったからかと、ファン・サポーターの反発を招いたのは言うまでもない。さらに山本技術委員長は、同22日の技術委員会後のブリーフィングで、北中米大会の上位国と日本との差について、欧州最高峰の戦いとなるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を踏まえた上でこう指摘した。
「CLのベスト8以上のクラブに所属している選手の数で言えばスペインが圧倒的に多い。それはフランスも、かつて所属していた選手を含めればアルゼンチンもそうですが、日本の選手がCLのベスト8以上に常に身を置くのもまたひとつの基準かな、と」

