なぜ?「3つ負けたら巨人は終わり」橋上監督代行の阪神との“首位攻防スペシャル継投”が不発に終わった理由とは?…今日負けで虎にマジック「23」点灯
巨人が28日、甲子園での阪神との首位攻防戦に1-4で完敗、ゲーム差が2.5に開いた。橋上秀樹監督代行(60)は不調で3失点した先発のスペンサー・ハワード(30)を3回で降板させると、先発要員の西舘勇陽(24)を投入する首位攻防スペシャル継投策を繰り出すも手痛い追加点を奪われて不発に終わった。今日29日に巨人が負けで阪神にマジック「23」、引き分けで同「24」が点灯する。
先発要員の西舘を4回から投入も
ショウアップナイターの解説で放送席にいた前阪神監督の岡田オーナー付顧問が思わず漏らした。
「これで代えてしまうの?」
先発のハワードがいきなり近本に先頭打者アーチを許し、3回にも一死から中野を四球で歩かせ、森下、佐藤、大山に3連打を浴びて2失点すると、橋上監督代行は4回のマウンドに先発要員の西舘を送り込んだ。ハワードはわずか64球での降板となった。
「シーズンじゃなかなかないと思うが、普段とは違う認識のもとでの継投」
中継局が試合後に伝えた橋上監督代行の説明。
ヤクルト、阪神、楽天で故・野村克也氏の薫陶を受けた橋上監督代行らしい、この3連戦を短期決戦と捉えた首位攻防スペシャル継投だった。
だが、その秘策も不発に終わった。
西舘は4回こそ無失点に切り抜けるも5回に先頭の森下にセンターの左を襲う強烈な打球を打たれ、佐々木がバウンドの目測を誤ったこともあり、楽々と得点圏に進まれた。そして佐藤は三塁ゴロに打ち取るも打球が大きく跳ねたため、森下の三進を許し、大山には3-0とボールが先行。ストライクを取りにいった高めのカットボールをライトへ運ばれ、村上の出来を考えると、あまりにも痛い犠飛で4点目を許すことになってしまった。
現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人は、これらの采配をこう評した。
「ハワードはかわす投球。制球力がまるでなくチェンジアップも抜けていなかった。これといった決め球がない状況で阪神打線を抑えるには難しい。明日がマー君で、後ろのピッチャーがたくさん必要になる状況を考えると、もう1イニングはいかせたいところだが、橋上監督代行がこの阪神3連戦を短期決戦の天王山と考えたのなら的確な判断だったと思う。その後に球威のある先発要員の西舘を持ってきた采配も面白いと思った」
「だが…」として、こう続けた。
「先頭の森下に対して攻めきれていない。内角に抜けた変化球を除くと全部外。森下は、なんの躊躇もなく踏み込んできていた。藤川監督も中日戦で加害者側となってしまった手前、もう激高もできないだろうし、遠慮せず内角を攻めていかないとこのシリーズで森下や佐藤を止められませんよ」
西舘の森下への配球は、初球が外のスライダー、2球目も外角低めへストレート、3球目の132キロのスライダーが、たまたま内角へ抜けて、森下が避ける素振りを見せた。だが、変化球の抜け球では、内角を攻めたことにはならず恐怖感は植え付けられない。4球目の外角スライダーを左中間へもっていかれた。攻めた内角球は1球もなかったのだ。指揮官の秘策が不発に終わった理由はそこにある。

