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ドイツに勝った日本がコスタリカに負けた。試合後に選手が残した言葉から敗因を紐解くと…(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
ドイツに勝った日本がコスタリカに負けた。試合後に選手が残した言葉から敗因を紐解くと…(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

なぜ日本はコスタリカに負けたのか…吉田、守田、鎌田、伊東、堂安らが発した現地の声から紐解く「違和感」の正体とは?

 堂安は「自分はあの時間帯ではピッチに立っていなかったので」と断りを入れながらも、違いを作れる三笘を使った攻め方や、攻める回数そのものも一考すべきだったと訴えた。
「薫君(三笘)がサイドを突破したときに、僕だったらあそこに入っていった、という場面もあったので。最後の10分ぐらいから薫君のところが空きだしたけど、それでもパスを出せなかったのは薫君が警戒されていたからかもしれない。みんなと話さないとわからない部分はありますけど、ベンチからも『薫君にパスを出してほしい』とは伝えていたので」
 長く課題とされ、今年に入ってからは担当コーチを入閣させて改善を図ってきたセットプレーからも、まったくといっていいほど得点の匂いが漂ってこなかった。
 前後半で5本を蹴ったCKだけではない。後半18分、27分と相手ゴールまで至近距離で直接FKを獲得した。しかし、相馬が蹴った前者はゴールバーの上を通過し、鎌田が担った後者はカベを直撃した。CKのキッカーも3度担った相馬は試合後、自らを責めた。
「CKは味方に合わせられなかった。そこはキッカーとして責任を感じていますし、FKは距離がけっこう近かったこともあって落としきれなかった。これも自分の力量不足です」
 日本時間の28日午前4時に始まったスペイン対ドイツは1-1で引き分けた。この結果、勝ち点4で首位のスペインを同3の日本とコスタリカが、同1のドイツが追う形となった。
 4チームすべてがグループステージ突破の可能性を残す。しかし、混戦にしてしまったのは日本という事実を受け止めながら、堂安は「口で語るよりも結果で示すしかない」とこう続けた。
「1戦目を見てファンになってくれた人も大勢いると思うし、今日のこの試合を見て少しがっかりした方ももしかしたらいると思う。その人たちを3戦目でもう1回虜にして次へ進みたい」
 第3戦のキックオフは、ともに12月1日22時(日本時間同2日午前4時)。日本が勝てば無条件で2大会連続4度目の決勝トーナメント進出が決まるが、負ければグループステージで敗退する可能性もあるスペインも決して手を緩めてこないだろう。
 スペインと引き分けた場合には、ドイツ対コスタリカの結果に委ねられる。具体的には引き分けた場合は日本が得失点差でコスタリカを上回ってスペインに次いで2位に入り、ドイツが2点差以上で勝つか、あるいはコスタリカが勝った場合には日本の敗退が決まる。ドイツが1点差で勝った場合は勝ち点と得失点差で並ぶため、総得点、直接対決の結果の順で最終的な順位が決まる。
 言うまでもなく、スペインに敗れれば日本の敗退が自動的に決まる。疲れ切った体に新たなエネルギーを与え、何よりもメンタルをいま一度奮い立たせて、日本は運命のスペイン戦へ臨む。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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