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フランクフルトの鎌田大地のドルトムント移籍話が消滅(写真:なかしまだいすけ/アフロ)
フランクフルトの鎌田大地のドルトムント移籍話が消滅(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

なぜ鎌田大地のドルトムント入りが消滅したのか…移籍希望はスペインのバルセロナ、アトレティコ・マドリードか

 直前にはフランクフルトが契約延長オファーを取り下げたと、複数のドイツメディアが報じた状況を受けてクレーシェ氏が『ZDF』の取材に応じた。契約が満了する6月末をもって、鎌田は移籍金が発生しないフリートランスファーでの移籍が可能になる。
 鎌田の本命がドルトムントならば、移籍合意報道の直後に正式に発表されたはずだ。それが約1カ月半もの空白が生じ、ついには破談が伝えられた。理由として考えられるのは鎌田の視線がドルトムントへ、というよりもドイツ以外へ向けられていたからだろう。
 鎌田に関する一連の報道をリードしてきたドイツの『Sky Sport』は、同局のレポーターを務め、ドイツ国内の移籍情報に詳しいジャーナリストとしても活動している、フロリアン・プレッテンベルク氏のコメントを引用しながら次のように伝えている。
「鎌田は次のステージで、ドイツ国外でプレーしたいと考えている。彼はリーガ・エスパニョーラへの移籍を希望していて、すでにバルセロナとアトレティコ・マドリードがその動向を注視している。特にアトレティコへのレールはより熱くなっている」
 鎌田自身はビッグクラブへステップアップする野望を何度も公言してきた。特に決勝トーナメント1回戦でPK戦の末にクロアチア代表に屈し、個人的にも不完全燃焼に終わったW杯カタール大会の直後には、ビッグクラブの一員になる意義をこう語っていた。
「日本がもっと強豪国になっていくためには、ビッグクラブでプレーする選手が数人は必要だと思っている。ビッグクラブでプレーしている選手は余裕が違うというか、ピッチ上に立っているだけで空気感が違う。絶対的な自信を漂わせているというか、言葉ではなかなか言い表せないようなものも感じさせる。そういう選手になれるように頑張っていきたい」
 自身に目を向ければ、8月には27歳になる。何よりも年齢がシビアに判断されるヨーロッパにおいて、若手とは見なされなくなって久しい。ステップアップを果たすうえで、今夏に待つ移籍市場を最後のチャンスと位置づけていても不思議ではない。
 実際、これまでも移籍のオファーは届いていた。しかし、思い描くビッグクラブからのそれではなかった。ならば慣れ親しんだフランクフルトで周囲を振り向かせる結果を残し、青写真を具現化させるしかないと考えてきた鎌田は「我慢してフランクフルトでプレーして、ここから上のクラブへ行くのが一番早いと思っていた」と胸中を明かしたこともある。

 

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