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ベル―戦でゴールを決めた三笘薫が“謎”のハートマークを手で示すパフォーマンスを見せた(写真:つのだよしお/アフロ)
ベル―戦でゴールを決めた三笘薫が“謎”のハートマークを手で示すパフォーマンスを見せた(写真:つのだよしお/アフロ)

「自分のプレーを見て7番をつけたいと望む子供たちが増えれば」憧れの“クリロナ”背番号をつけた三笘薫が1ゴール1アシストの活躍に込めた思いとは?

 3月に船出した第2次森保ジャパンで、全4試合に先発している選手はわずか3人しかいない。板倉と菅原に加えて、攻撃陣で唯一、三笘が指名された。3年後の次回W杯へ向けたチーム作りのなかで、森保一監督(54)からの強いメッセージを感じている。
「所属クラブの結果を評価してくれての代表活動だと思っているので。自分自身がやってきたことがそこ(先発)に出ている、というのはやはり嬉しい」
 こう語る三笘は3月シリーズで[4-2-3-1]の左サイドハーフを任され、第2戦のコロンビア戦の開始早々に強烈なヘディング弾を叩き込んだ。今シリーズは[4-1-4-1(4-3-3)]に変わったなかで左ウイングに君臨。エルサルバドル代表戦で久保建英(22、レアル・ソシエダ)のゴールをアシストし、堂安律(25、フライブルク)のゴールにも関わった。
東京五輪後の2021年11月に代表デビューを果たした三笘だが、同じポジションで長くファーストチョイスだった南野拓実(28、モナコ)に次ぐ2番手に甘んじた。昨年のカタールW杯では、開幕直前に負った怪我や体調不良の影響で後半からの起用に限定された。
 一方で、期限付き移籍先のユニオン・サンジロワーズ(ベルギー)から復帰した昨シーズン。特にW杯後の後半戦で、左サイドから繰り出される三笘の切れ味鋭いドリブルがプレミアリーグを席巻した。日本人選手による同リーグ最多記録を更新する7ゴールをあげ、アシストも5つをマーク。圧巻のパフォーマンスを介して、森保監督の序列を覆させた。
 精彩を欠く南野は3月に続いて6月も招集されていない。同じポジションで三笘を脅かす存在も代表にいない。それでも、三笘は現状に満足していない。
 プレミアリーグで決めたゴールは4月1日のブレントフォード戦が最後。その後は未消化試合が立て続けに組み込まれた過密日程が身心両面を消耗させた。
「クラブでも最後の方は結果を出せなかった。そこの悔しさぶつけたわけじゃないですけど、そういう気持ちを持って(代表戦に)挑みました。メンタル的な部分が強ければ強いほど結果が出ている印象があるので、そういうハングリー精神を常に持てれば。毎試合のように結果を出せる選手がいい選手だと思うので、オフシーズンでしっかりと見つめ直していきたい」
 今シリーズから背負った「7番」も三笘を刺激した。
 森保ジャパンで定まらなかった序列を物語るように、三笘の背番号も代表活動時の空き具合によって変遷してきた。デビュー時の「13」が自らの代表初ゴールでカタールW杯出場を決めた昨年3月は「21」に、その後の活動も6月シリーズは「15」に、9月シリーズでは「18」に変わり、カタール大会では一転して「9」を背負った。

 

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