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ラグビーW杯フランス大会に挑む日本代表メンバー
ラグビーW杯フランス大会に挑む日本代表メンバー

「現実的ではないと思っているかもしれないが目標は優勝」なぜラグビーW杯仏大会に挑む日本代表メンバーの発表が上限の33人ではなく30人に留まったのか…ジョセフヘッドの戦略を読み解く

 日本代表は「優勝」を目指しているが、予選プールを2位以内で通過して決勝トーナメントに進んだことは一度しかない。
 この背景を踏まえるのならば、大会序盤にプレーできないとわかっている選手を複数ピップアップすることは簡単ではなさそうだ。
 もしラブスカフニが涙をのむとしたら、ロック勢の増員もしくは代表候補として奮闘の下川甲嗣の昇格で対処することになるのか。いずれにせよ、大会の最終メンバーは21日までに登録し、28日までに発表する義務がある。
 ジョセフヘッドコーチはこうも言う。
「最終的には誰かが落選することになります。ベストなチームを作ることを考え、選びたいです」
 その時点で選外となった現代表および同候補のほとんどは、大会期間中、バックアップメンバーとして渡英する予定だ。世界の名選手を集める「バーバリアンズ」の一員として、高強度の試合をしながら不測の事態に備えることになる。
 今回のW杯は、いまから波乱を予感させている。
 何せ日本代表は1勝4敗と負け越した国内5戦で、リーチ、ラブスカフニという熟練者2人にレッドカードが出されている。さらに予選同組のイングランド代表でも、12日のウェールズ代表戦でオーウェン・ファレル主将が同様の処分を受けている。戦後、その判定が「誤り」と認められて出場停止は受けずに済んだが、大会序盤を欠場する可能性もあった。フランス代表のロマン・ヌタマックをはじめ、事前の試合で怪我をして大会に出られなくなった注目株もいる。
 日本代表は、総力戦で挑まねばならない参加全20カ国のうちのひとつと言える。
 チームは16日から都内でミニキャンプを張り、19日には大会直前のテストマッチ(26日)を行うためにイタリアへ飛ぶ。
(文責・向風見也/ラグビーライター)

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