「パラグアイはエムバペをズタズタにするつもりだった」エムバペがGK握手無視でボールをぶつけられるも仏デシャン監督が試合後の“乱闘”を防ぐため「屈強な2人の選手に守らせた」
サッカーのW杯北中米大会の決勝トーナメント2回戦のフランス対パラグアイはあわや乱闘の場面があるなど大荒れの展開となったもののフランスがエースのキリアン・エムバペ(27)のPKで奪った1点を守り1-0で勝利した。試合後にパラグアイのGKオーランド・ヒル(26)がエムバペに握手を無視されるとボールをぶつける暴挙に出てエムバペは「手を汚す覚悟はあった」と明かすも、ディディエ・デシャン監督(57)は試合後にエムバペがトラブルに巻き込まれないように守った。元スウェーデン代表の“レジェンド”ズラタン・イブラヒモヴィッチ氏(44)は、冷静さを保ったフランス代表を称賛した。
「少し頭に血が上った」とパラグアイGK
一触即発の危ない空気は試合後まで続いた。長いホイッスルが鳴り、フランスの1-0勝利が確定した瞬間、マン・オブ・ザマッチに選ばれたパラグアイのGKヒルが、エムバペに握手を求めるも、無視されると、なんとその背中にボールをぶつける暴挙に出たのだ。
パラグアイメディア「D10」によると、ヒルは、その理由をこう明かした。
「私は彼に握手を求めて勝利を祝福したんです。でも彼はまったく相手にしてくれませんでした。その時は少し頭に血が上ってしまいました。でも、したことといえば彼に抗議しただけです。その後は落ち着きを取り戻しました」
そして「フランスはワールドカップ優勝候補の一つです。本当におめでとうと言いたいです」と続けた。
エムベパは背中にボールをぶつけられても無視を続けた。
だが、パラグアイのメンバーが主審に何やら抗議するなどの不穏な空気が続き、両チームが健闘を称え合うシーンはなく、デシャン監督は走ってピッチに入り、選手の背中を押してパラグアイの選手から離れるように指示した。
そして実は、ベンチにいた2人の屈強な選手にエムバペがパラグアイの選手の攻撃にあったり、乱闘に巻き込まれないように指示をしていたというのだ。フランスのメディア「RMCスポーツ」は「パラグアイはエムバペをズタズタにするつもりだった」との見出しを取って、デシャン監督のコメントをこう報じた。
「キリアン(エムバペ)については、2018年の(ロシアW杯の)ウルグアイ戦でも、相手にズタズタにされそうだったから途中で交代させたことを覚えている。だから今回はベンチにいた一番体格のいい2人の選手に試合終了と同時にすぐキリアンを守りに行くよう指示した。試合は笛が鳴っても何が起こるか分からない。私は選手を一人も失いたくなかった」
そしてこうも続けた。
「何より大切だったのは、試合終了後に乱闘のような騒ぎにならず、負傷や退場などで選手を失わないことだ。相手から多くのファウルを受けた一方で、こちらにはイエローカードが3枚出された。もちろん、私たちにも反則がなかったとは言わない。それでも、結果として私たちは勝ち抜いた。激しくぶつかり合い、球際の争いが多く、中断も頻繁にあった試合だった、今となってはそうしたことをあれこれ論じても意味はない」
優勝を狙うフランスにとってまだ決勝まで3試合を戦わねばならない中で今大会7ゴールをマークしているエースのエムバペを怪我で失うことは絶対に避けねばならないことだった。

