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アジア杯でカタールがヨルダンを下して連覇を成し遂げた(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
アジア杯でカタールがヨルダンを下して連覇を成し遂げた(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

「記録と歴史を作った」アジア杯で開催国カタールがヨルダンを下して連覇…ハットトリックのアフィフが仰天パフォーマンス

 カタールメディアの『Al-Sharq Newspaper』は、興奮がマックスに達したルサイル・スタジアムの雰囲気とともに、ある記録が更新されたと報じた。
「グループステージの段階ですでに歴代最多を更新していた今回のアジアカップの観客動員数は、決勝戦を含めてトータルで150万7790人に達した。出場国数や試合数が異なるので単純な比較はできないが、従来の最多観客数は中国で開催され、ジーコ監督に率いられた日本が連覇を達成した2004年大会の約102万人だった」
 別のカタールメディアの『Al-Watan』もこう続いた。
「国民の関心の高さを物語るように、今回のアジアカップはこの先、何年も何十年も語り継がれるような、記録と記憶に残る素晴らしい光景が生まれた」
 今大会のカタールはグループAでレバノン、タジキスタン、中国をすべてシャットアウトする3連勝で1位突破。決勝トーナメント1回戦でパレスチナを2-1で下すと、準々決勝ではウズベキスタンと1-1でもつれ込んだPK戦を3-2で制し、日本を破って勝ち上がってきたイランとの準決勝ではゴールの奪い合いの末に3-2で勝利した。
 決勝で対峙したヨルダンは、グループEの3位で進んだ決勝トーナメントをしぶとく勝ち進み、準決勝では引き分けに終わったグループステージに続いて顔を合わせた韓国に2-0で快勝した。アジアカップ史上で初めて臨んだ決勝で3発のPKに泣いた結末を、ヨルダンメディアの『Ad-Dustour』は誇らしげに報じている。
「素晴らしいパフォーマンスともに、彼らは歴史的な偉業を成し遂げた。負けはしたが、私たちに夢を見させてくれてありがとう」
 大会最優秀GKには、決勝の後半14分以降の2分あまりの間に、スーパーセーブを実に3度も連発したカタールの守護神メシャール・バルシャム(25、アル・サッド)が受賞した。観客動員新記録を含めて、終わってみれば開催国カタールのための大会だった。
 開幕前は最新FIFAランキングでアジア最上位となる17位の日本を筆頭に、21位のイラン、23位の韓国、25位のオーストラリアが優勝候補にあげられた今大会。しかし、頂点に立ったのは全員が国内でプレーする58位のカタールであり、旋風を巻き起こしたヨルダンも87位だった。中東で戦う中東勢は豹変する――も証明される結果となった。

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