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横浜DeNAの度会隆輝がプロの壁にぶち当たっている(写真・黒田史夫)
横浜DeNAの度会隆輝がプロの壁にぶち当たっている(写真・黒田史夫)

「痛々しい」「辛くても笑顔を作るのは最高」“笑顔”がSNSで物議を醸した横浜DeNAルーキー度会に“プロの壁”…三浦監督は先発起用を続けるべきなのか…2軍での再調整を薦める声も

 

 現役時代に複数の打撃タイトルを獲得したセ・リーグOBの評論家は、度会が打てなくなった理由をこう分析している。
「まず典型的な早打ちの積極打法なので浅いカウントで相手バッテリーはストライクを投げなくなっている。内、外のボールゾーンに変化球を落としておけば手を出してくれるのでファウル、あるいは空振りでカウントを稼ぐことができる。おそらくインコースが好きなのだろう。特に体に近いボールには何でも反応してくる。フォーク系やチェンジアップなど落ちるボールの見極めと対応ができていない。今の度会に打たれるとすれば、そういう変化球のスッポ抜けなどのコントロールミスしかない。阪神の佐藤輝明が1年目の後半に相手バッテリーに研究されて内角の速球を使われだしてまったく打てなくなったが、その状態に近いと思う」
 阪神の佐藤はルーキーイヤーの8月末から10月までセのワースト記録を更新する59打席連続ノーヒットの大スランプに陥ったが、度会は早くもそれに似たトンネルに入りつつあるというのである。
 それでも三浦監督は、ここまで全試合で度会を「1番・ライト」でスタメン起用し続けている。
 三浦監督もルーキーが順風満帆に1シーズンを終えるとは思っていない。キャンプから「いずれ壁にぶつかります」という話をしていた。
 弱点を研究をされて壁にぶつかり、その相手の攻めの裏をかいて、それを克服し、また研究されて…という“いたちごっこ”が永遠に続くのがプロの世界である。ただ、その間、指揮官は、どこまで我慢できるのか。壁にぶつかったルーキーを使い続ける余裕があるのか、という選択を迫られることになる。現在チームは借金「2」で5位という位置にある。
 前出のOBは「アグレッシブな姿勢は彼も持ち味だが、シチュエーションによっては思い切った耐球型に切り替えるなどの対策が必要だが、その跡が見えず同じパターンでやられている。その打撃内容を考えると、もう外した方がいいと思う。代打タイプでもないし、機動力が使え、守備要員として、とびきりの能力があるわけでもない。2軍に落としてもう一度、どんなパターンで攻略されているかを見直して低めの変化球への対応も含めたスタイルを再構築させるべき」と提言した。
 先日、入団会見を行った筒香はイースタン・リーグで調整中。同OBは「筒香が日本野球へ再対応するのにも時間が必要かもしれないが、筒香を度会と入れ替わりで昇格させるというタイミングがあっていいのでは」とも付け加えた。
 某スコアラーは、こんな話もしていた。
「ただ元々は実戦タイプで対応力はある。このままズルズルいくとは考えていない」
 今日26日からは2位の巨人との本拠地での3連戦。先発は戸郷だ。果たして三浦監督はどんな決断を下すのだろうか。

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