「黄金の左足が生み出す“魔のプレースキック”伝授か?」森保ジャパンがW杯直前に“レジェンド”中村俊輔を緊急入閣させた理由とは?
日本サッカー協会(JFA)は16日、元日本代表のレジェンド、中村俊輔氏(47)が6月開幕のW杯北中米大会に臨む日本代表のコーチに就任すると発表した。森保一監督(57)の強い要望を受けて、昨シーズン限りで横浜FCのコーチを退任した中村氏と交渉を重ねて快諾を得て、この日の理事会で承認された。第2次政権が発足した2023年3月以降で名波浩氏(53)や前田遼一氏(44)、長谷部誠氏(42)と代表経験者をコーチとして招聘してきた森保監督は、なぜ本大会開幕まで2カ月を切った段階で中村氏を緊急入閣させたのか。
「重要な時期に自身が加わることによる影響について慎重に考えた」
レジェンドが16年ぶりに日本代表に帰ってくる。
誰よりも背番号「10」が似合う司令塔として2000年代に一時代を築き上げ、国際Aマッチで歴代9位となる98試合に出場。同11位の24ゴールをあげた中村氏が、W杯北中米大会に臨む森保ジャパンにコーチとして電撃入閣した。
この日のJFA理事会でコーチ就任が承認された中村氏は、JFAを通じて「このたび、スタッフの一員として日本代表コーチを務めさせていただくことになりました」とコメントを発表。その中で日本代表を率いる森保監督から送られ続けた熱いラブコールが、入閣を決める最大の決め手になったと明かした。
「ワールドカップ本大会を目前に控えた重要な時期に自身が加わることによる影響について慎重に考えましたが、森保監督から熱く力強いお言葉をいただき、お引き受けする決意をいたしました。世界で戦う日本代表選手たちと志を同じにし、チームが掲げる目標の達成に貢献できるよう努めてまいります」(原文ママ)
横浜FCでJ2を戦った2022シーズンをもって、26年間に及んだプロサッカー選手人生に別れを告げた中村氏は、翌2023シーズンに横浜FCのコーチに就任。指導者としてセカンドキャリアを歩み始め、昨年2月には日本代表やJクラブの監督を務める上で必要な最上位の指導者ライセンス、JFA Proライセンスを取得したが、チームがJ2への降格を喫した昨シーズン終了後に退任してフリーとなっていた。
今年に入ってからは2月にU-18・Jリーグ選抜のコーチを務め、先月下旬には解説者として渡英。ともに敵地でスコットランド、イングランド両代表に連勝した森保ジャパンの国際親善試合を現地で取材し、特にセルティック時代に数々の伝説を残したグラスゴーでは再会を懐かしむサポーターの熱い歓迎を受けていた。
そして同時進行の形で、森保監督の要望を受けたJFAと水面下で交渉を重ねていた。最終的にはイングランドから歴史的初勝利を挙げた後も欧州に残った森保監督と持った会食の席で、その熱意の前に大役を引き受ける決意を固めたという。
第2次岡田ジャパンの一員として臨んだ、2010年の南アフリカ大会をもって代表を引退。その後は横浜F・マリノス、ジュビロ磐田、横浜FCでのプレーに専念していた中村氏が、代表チームの一員になるのは16年ぶりとなる。
そして、来たる北中米大会で森保監督を支える日本のコーチングスタッフは、中村氏の入閣でさらに豪華絢爛な顔ぶれとなった。
第2次政権が船出した2023年3月に、日本が悲願のW杯初出場を果たした1998年フランス大会で「10番」を背負った名波氏、J1歴代で5位となる154ゴールを挙げている前田氏がともに入閣。昨年8月にはアイントラハト・フランクフルトU-21チームのアシスタントコーチと兼任する形で、南アフリカ、2014年ブラジル、2018年ロシアと3大会連続でキャプテンを務めた長谷部氏もコーチ陣に加わった。

